コンサートのフィナーレで「一剣」を歌い、万雷の拍手に包まれた、きよしさんは深々と会釈をされ、スルスルと幕が降りたのです。
27日五反田ゆうぽうとホールでのコンサート、夜の部に参加しました。
2日間4公演のラストでしたが、熱唱につぐ熱唱でした。
デビュー13年目に突入して、多くの方への感謝の気持ちがどれほど深く、熱いものか、そして一生涯歌い続けるという覚悟がどれほど真剣で重いものなのかを、体現されているように思えたのです。
胸が熱くなっていました。
その胸の熱さとともにいっそう高まるきよしコール...。
アンコールを待つ幸せなひとときですが、その幸せな瞬間に、きよしさんの声が聞こえてたのでした。
”つらい時。
悲しい時。
苦しい時。
誰が励ましてくれましたか?
誰が本気であなたを愛して包み込んでくれましたか?
そばにいる人ですか?
それとも遠くにいる人ですか?”
そのような言葉で切々と語りかけてこられたのです。
連日聞かせていただいたのに、うろ覚えでごめんなさい。
そして
”前を向いて一緒に生きていきましょう!”
という思いを込め、さらに
”今、氷川きよしには歌う力をくれる皆さんがいます。
心から届けたい。
命の底から伝えたい。
そんな歌が、今ここにあります”
そのような言葉でナレーションを結ばれて、アンコールの1曲目「寒紅梅」を歌ってくださったのでした。
この日は茨城からいらした方もおられ、”質問コーナー”では水戸の偕楽園の梅の話題が出たのですが、昨年の2月にきよしさんがコンサートを開催された茨城県立県民文化センターは、その翌月に起こった震災の影響で現在使用できず、大ホールは夏の再開を目標に復旧工事と耐震工事が行われているそうです。
私はその時のコンサートに昼夜参加したのですが、昼の部が終わり、夜の部を待つ間、ホール付近を歩いた時に隣接している美術館のお庭にわずかに咲いていた白梅を見つけたのです。鼻を近づけてみた時に香った、ほのかな甘い香り...。
今もその日のコンサートの感動とともに思い出されるのです。
☆その時のコンサートの記事です。
この日は 「出発」を笑顔で歌っておられたきよしさんでしたが、後半で涙ぐまれておりました。
そんなきよしさんを見つめていると、きよしさんがいつもどれほど心にまとっているものを脱ぎ去り、誠実に掛け値なしに歌ってくださっているのかを感じてじんときてしまうのです。
昨日のご報告ではまだ書いていなかったのですが、、「櫻」を歌われて、カップリング曲の「峠春秋」と「出発」をご自身で紹介された時のことでした。
「『峠春秋』は峠を人生に例えているんですね。人生には山あり、谷あり、苦難があって、乗り越えた先に幸せがある。その繰り返しだと思うんです。
そして、僕は幸せであることが素晴らしいというより、苦難を乗り越えられたというそのことが素晴らしくて幸せなんじゃないかと思うんです」
きよしさんは、笑顔でそうおっしゃったのです。
そして、昨日は”今、苦難されていらっしゃる方?”と、最初は明るく挙手を求められたのです。
ちらほらと手が挙がったのですが、きよしさん、挙手された方たちのお顔をご覧になると、静かに微笑まれて、
”本当に苦難されている方は、今、きっと手を挙げていらっしゃらないのでしょうね”
とおっしゃったのです。
その一言に、きよしさんてほんとうにすごい方だなあと、私、思ったのです。
きっときよしさんのその一言で、ああ、私のことをわかってくれていると救われる思いをした方がたくさんおられたのではないでしょうか。
私には、「人生峠」で
「♪目から血を出す 口惜さつらさ
他人は知るまい 他人は知るまい 人生峠」
と歌うきよしさんの姿と重なったのでした。
誰にでも生きていく中で、人に言えないような苦難があって、それを乗り越えて生きているんだよー。
幸せそうに見える人も呑気そうに見える人も、実は皆、苦しい思いや悔しさを乗り越えてがんばっているんだよー、僕もあなたも一緒なんだよー。
”他人は知るまい”と歌いながら、そんなふうに心の底から励ましてくださるきよしさんの歌声がよみがってきたのです。
圧倒され、感動のあまりぼうっとしてしまうほどの歌唱をされるきよしさんですが、トークとなるとうってかわって、
この日も”きよしの宿へようこそ!”と、あたたかかく迎えてくださったのでした。
質問コーナーも盛り上がりました。
質問が書かれた用紙を引く時に、きよしさんは声をおどろおどろしく震わせて「1ま~い、2ま~い」と『怪談・番町皿屋敷』のお菊さん風におっしゃると、
西寄さんに”やめてくださいよっ!” 言われてしまったのでした(笑)。
ヘアスタイルはご自身でお決めになるのでしょうか? と問われると、 スタッフの方と相談して決めるとのお答えでした。
”スターとなると髪型も会議で決めるんですねー”と西寄さんが感心されていましたが、先日も「氷川きよし節」(文化放送)で、寺島さんに、”きよしくんは一人のからだではありませんからね。みんなのきよしくんなんですから”と言われていましたね。
そして、うぐいすの話題になると、きよしさん鳴き声をリアルモードで一生懸命真似てくださったのですが、西寄さんに”すきま風みたいですね”と言われてしまったのでした(笑)。
きよしさんを癒してくれるのはやはり愛息ココアちゃんとミルクちゃんで、とりわけやんちゃで成長過程のミルクちゃんに癒されることが多いのだそうです。
”どんどん学習するんですよね。粗相をしているので、叱ろうとすると先に察知して、シュンとしていたり...”
そんなふうにおっしゃったでしょうか。
かわいくて仕方のない様子のきよしさんでしたが、
西寄さんが、
”ココアちゃんもミルクちゃんも賢いんですよー”
とおっしゃると、きよしさん堂々と
”そうなんですよ”
と即答されて。
”親バカです”
とおっしゃったのです(笑)。
幸せそうなきよしさんでした。
トークがはずみ笑いがあふれ、楽しくうちとけた雰囲気になったところで、「冬ものがたり」を歌ってくださったのですが、
きよしさんは
「この歌の主人公のように、どんなことも”よしよし”と受け止めることのできる包容力のある人間になりたいなあと思います」
と語られ、さらに、
「包容力、深い愛を表現できたらと思って。そして皆さんへの思いも込めさせて歌わせていただいています」
とおっしゃったのでした。
今回もワンコーラス目を歌う下手側では舞台の床に腰掛けて、上半身を客席に近づかせながら歌ってくださいます。
その歌声、心にしみいって”よしよし”と抱きしめられたような思いがしたのです。
この日の「玄海船歌」にも、またわれを忘れて聴き入りました。
「玄海船歌」を歌っているきよしさんには、どんな風景が見えているのでしょう?
そして、私はその歌唱に感動のあまり、言葉が何も出てこないのです。
そう。きよしさんの歌声に身も心も任せ、玄海灘の波に揺られているかのようにたゆたいながら、ただただ涙していたいのです。
この記事の冒頭にアンコールの1曲目「寒紅梅」のことを書きましたが、全身全霊で歌い、その愛をどこまでも深く遠く届けようとする「寒紅梅」の熱唱の後、超スピードの「きよしのソーラン節」(高速とも倍速とも言われていますね!)、
”うりゃあ!”
”とりゃあ!”
”おりゃあ!”
”そりゃあ!”
と男気ムード炸裂(喜!)のきよしさんでした。
そしてラストは「きよしのズンドコ節」を晴れやかに歌い上げてくださったのでした。
あの強さ、激しさは、心優しいあなたのどこから生まれてくるのでしょう?
すべては”愛”ゆえなのでしょうか?
幸せな思いで家路についたのでした。
来月はいよいよ大阪、愛知でコンサートですね。
ご参加される皆さま、きよしさんの最高の歌声と笑顔にもう少しで会えますね。