昨夜の「NHK歌謡コンサート」、皆さま、ご覧になりましたか?
トップバッターはきよしさんでしたね。
生放送開始直前、一度照明が消えると舞台中央の奈落の四隅の赤いランプが点灯し始めたのです。
きよしさんがトップバッターであることを会場の多くの方があらかじめ知っていたようで、暗闇の中、大きな歓声が起こったのです。
放送スタート。舞台の照明が点灯し、そこで放送では番組タイトルが映し出されたかと思います。
いっそう大きくなった歓声に迎えられるかのように、スーッときよしさんが登場されましたね。
 
今回のテーマは”熱唱! 心ゆさぶる絆歌”ということで、「番場の忠太郎」を歌ってくださいました。
母子の深い絆が描かれたこの歌を、きよしさんは恋しさをにじませながら、哀切を込めて歌われて、心に染み入りました。
オープニングにふさわしいきよしさんのドラマティックな歌唱にしみじみとしながら、同時に惚れ惚れしたのです。
6月の明治座での座長公演をご覧になっておられない皆さまは、今回のきよしさんの深みの増した台詞回しに感嘆されたのではないかしら? と想像します。
2004年にリリースし、コンサートでも幾度となく歌ってこられた「番場の忠太郎」ですが、時を重ねるほどに表現力が深まり、最近は聴く度にまるで1本のお芝居を観たような面白みまで感じるのです。
 
そして衣装は、11日の東京ドームでのひばりさんのメモリアルコンサートで着用された(「きらめき歌謡ライブ」でも!)ものでした。きよしさんにとてもお似合いですね。
何色ものラメが細かく入っているので、地色はパープル系(ワインレッド)ですが、舞台で見るとライトの加減で茶色にもブロンズ色にも見えて、メモリアルコンサートの記事を書く時に、”何色だったかしら?”とお友達何人かに聞いてみたのですが、全員答えが違っていたのです(笑)。
いつでも見る人を驚かせたり喜ばせたいと、生地選びにまでこだわってくださっているきよしさん、このことを、もしお知りになられたら、してやったり!と思ってくださるでしょうか? 
 
今回は出演者が多数おられたので、皆さん1曲ずつの披露となりましたが、出演者の多くが舞台下手に設置された座席にずっと着席されていたので、他の出演者の方が歌っておられる時のきよしさんの様子が自然と目に入ってきて楽しい体験でした。
瀬川瑛子さんが「いたわり坂」を歌っていらしゃる時に、きよしさん一緒に口ずさんでおられたのです。
デビュー時のキャンペーンではまだ「箱根八里の半次郎」とカップリング曲の「浅草人情」と持ち歌が2曲だったので、鳥羽一郎さんの「兄弟船」と瀬川瑛子さんの「命くれない」を歌っていらしたそうですので、瀬川さんの歌はお好きなのかしら? って思ってはいたのですが、さすがです。
 
テレビには映らなかったかもしれませんが、和田アキ子さんが「もう一度ふたりで歌いたい」を歌われた時には、膝を叩いてリズムをとられ、時に右手こぶしで拍子を刻みながら歌っておられて、ああ、きよしさんの歌う「もう一度ふたりで歌いたい」も、いつか聴いてみたいという思いがわいたのでした。
そして小金沢昇司さんが歌われた「街のサンドイッチマン」は、きよしさんご自身もアルバムでカバーされていますので、小金沢さんの歌唱に聴き入りながらごく自然に口ずさんでおられる様子でした。
ゲストで出演された八千草薫さんは、ほんとうに素敵な女性ですね。お召しになっていたドレスも何て素敵でそしてお似合いなのでしょう。憧れてしまいます。
 
盛り沢山で、かえってあっという間に感じられた45分間でした。それだけ濃密な時間だったということなのでしょう。
そして終演後の歌のプレゼントコーナーとなりました。
最初は 藤あや子さんで、「北へ...ひとり旅」を歌ってくださいました。
続いて小金沢昇司さんが登場され、「ありがとう...感謝」を熱唱されました。素晴らしい歌唱でした。
 
さあ、先輩方の熱唱で大いに盛り上がったところで、きよしさんの登場となりました。
「情熱のマリアッチ」のコスチュームをお召しになっています。
小田切アナウンサーに、「番場の忠太郎」を歌った感想を聞かれると、とても緊張されたのこと。
「とても緊張しましたけれども、たくさんのご声援をいただいて、ありがとうございました。幸せな時間を過ごさせていただきました」
そんなふうにおっしゃって律儀にソンブレロをとってお辞儀をされたのです。
あんなに大きなソンブレロをごく自然に、はずされ、お辞儀をされると再びかぶられる流れるようなきよしさんの振る舞いを目にすると、ソンブレロがすでにきよしさんの身体の一部になっているように感じられます(笑)。
 
そういえば前日はテレビの番組収録があって、「情熱のマリアッチ」を歌い始める時に、お芝居仕立てになっているのだそうですが、ソンブレロが思いのほか大きくて、周りの物(あるいは壁?)にぶつかりそうになったということで、そのくだりをちょこっと再現してくださったのです。
「重いのですか?」
と小田切アナウンサーに聞かれたきよしさん、
「はい、150キロです」
とおっしゃっていました。
”たまには冗談も言いませんと(笑)”とお茶目モードでしたが、
23日に発売のアルバム「演歌名曲コレクション15~情熱のマリアッチ~」の話題になると、堰を切ったように話されて、きよしさんご自身が”情熱の人”になってしまったのでした。
「8月からコンサートの合間をぬってレコーディングしたんです。震災の後、僕にできることは微力ですが、歌で皆さんを励まさせていただくことかなあと思いました。
ですので今回のアルバムではそういった思いや真心、感謝の思い、また今日テーマになった絆、そして愛を伝えさせていただきたいと、一生懸命作りました」
いつになく雄弁で熱いきよしさんでしたが、昨日を21日だと思っておられたようで、
”あさって発売”と言いかけたとたん、
”明日だよー”と場内大合唱! きよしさん、えっ? それは失礼しましたという感じでいたずらっぽく笑っておられました。
うっかり屋さん? それとも確信犯? どちらにしてもチャーミングなきよしさんなのでした。
そして最高に幸せな面持ちで、「情熱のマリアッチ」を歌ってくださったのでした。
ウィンクに投げキッスと大サービスなきよしさん、熱くて、そして何ともいえない甘い歌声だったのです。
ラストは力技のエネルギッシュなロングトーンで、聴く人の心に、より深く熱く思いを伝えたいというきよしさんの熱い思いに、しびれるような感動がわいてきました。
こういう時にこそ、”ブラボー!”と言ってみたいですね。
最後は小田切アナウンサーと並ばれて手を振られ、いよいよ舞台の幕が降りたのでした。
 
私、前回は観覧できなかったので(ただ前回はこのコーナーには出演されなかったそうですが)、あらためてこの時の感じがとても好きだなあと今回あらためて思ったのです。
舞台にはもう楽団の方もおられず、きよしさんと小田切アナウンサーのお二人だけで、時には早く照明が落ちてしまって暗がりの中、お二人がシルエットになりながら一生懸命に手を振られていることもあるのです。
生放送というプレッシャーの中、見事な歌唱を披露されてほっとされた様子のきよしさんの親しみあふれるトークと歌唱に心和まされるのです。
今回も本当に幸せなひと時でした。
 
皆さま、ご報告が遅くなったお詫びに、この後もうひとつ記事を書きますね。