渋谷C.C.Lemonホールで開催された『氷川きよし 第二回HKのど自慢』の観覧に行ってきました。
開演時間になると、西寄ひがしさんが緞帳の前に現われてご挨拶されました。
その後、少し時間をおいて、幕が開き、きよしさんが颯爽と登場。「三味線旅がらす」を歌ってくださったのです。
きよしさん、コンサートの時のように、最初のご挨拶で、「皆さん、お元気ですか」 「本当にお元気ですか」と問いかけられたのですが、私たちの「元気でーす」の声を嬉しそうに聞いていらっしゃったかと思ったら、
「もっと、声聞かせてよっ!」と、大きな声で私たちに向かっておっしゃったのです。
もちろん皆で、ありったけの声できよしさんに答えたのですが、私はきよしさんのあまりのストレートさに感動して泣いてしまいそうになりました。ファンを愛していなければこんな言葉は絶対に出てきません。つくづくそう感じたのです。
お痩せになった様子でしたが、そのことについて「僕はここのところの暑さで食欲がなくなってしまって、少し痩せてしまいました。皆さんは大丈夫ですか?」とおっしゃっていました。笑いながらパンツがゆるゆるになってしまったところを見せてくださいました。もちろんもう大丈夫だからこそ、そうやって見せてくださり、私たちが心配しないように逆に私たちを気づかってくださったのだと思います。
 
さていよいよ本選スタートです。舞台にはきよしさんのコンサートのセットが設置され、セットの縁の部分に「HKのど自慢」と書かれた帯状の白いテープが貼られています。HKピュアリバーの皆さんも勢ぞろいです。
審査委員長は水森英夫先生。舞台下手にテーブルと椅子が置かれ、下手から外村ディレクター、伊戸のりお先生、水森英夫先生、きよしさんの順番で着席され出場者の歌唱を聴いていきます。きよしさんは全出場者それぞれにコメントするため、皆さんの歌を聴きながら感じたことを熱心に書きとめていらっしゃいました。
前半、後半と5名ずつ歌われました。ちなみに本選は2コーラスです。
トップバッターは福岡の男性。オペラを歌う方のような美しい姿勢で美声を聴かせてくださり、きよしさんはその方の誠実な人柄が歌声に表れているとおっしゃっていました。
次の方は北海道・苫小牧からいらした10歳の少年(亜蘭君というお名前です)。10歳とは思えない味わいのある歌唱に拍手がわきおこりました。きよしさんも”末恐ろしい”と絶賛されていました。
そして福岡の女性、兵庫県の女性、島根県の女性と前半の5名が歌いました。
水森先生が「個性的な方を選びました」とおっしゃっていましたが、どなたも印象的な声で、「三味線旅がらす」を大切に歌われ、素晴らしかったです。
そして後半は千葉県の男性からでした。かなり歌いこんでいらっしゃるのでしょう。ゆったりと歌われていました。そしてエントリーナンバー7番の男性は78歳。「きよしさんと同じ舞台に立つのが生涯の夢。その夢がかないました」と感無量の様子。そんな姿に感動せずにはいられませんでした。これまで生きていらした人生が香り立つような味わい深い歌声が心に残りました。
そして次の京都からいらした女性は歌の有段者といったムードで堂々とした歌唱でした。続いて東京から7歳の女の子が登場。のびやかに歌われました。
そしてラスト。エントリーナンバー10番、千葉県の男性が登場。彼が歌い始めると場内がぱあっと明るくなるのが感じられました。6000人を超える応募者の中から選ばれた方々ですからどなたも素晴らしいのですが、ラストの男性は水森先生も"頭抜けている”と評され、文句なしという感じで優勝されました。ブラジルから来日して5年。鈴木ファビオ健次さんというお名前で24歳。応援者にお母様を伴われていました。
まさに10者10様の歌声を聴く中で、「三味線旅がらす」という曲の世界の深み、魅力が重層的に感じられてきたのでした。お一人の方につきプロの先生のどなたかが講評をされた後、きよしさんが感想をおっしゃるという流れですが、ラストの方の講評は水森先生でした。その際、松井由利夫先生の思い出を語ってくださいました。松井先生はどんなに注文を付けても「できません」ということを絶対におっしゃらず、ディレクターさんや水森先生の要望を黙ってお聞きになり見事にすべてを作品に書かれたのだそうです。その話を聞いたきよしさんの瞳は潤んでいました。この日は松井先生の魂が会場にいらしてくださっていたのではないかと感じました。
 
審査に移ると、きよしさんのミニコンサートとなりました。
本邦初公開、この日のためのおろし立ての着流し姿で登場。「三味線旅がらす」を歌ってくださいました。この着流しの色は水色の一種なのですが、正式には何色といったらいいでしょうか? 水縹(みずはなだ)、薄縹(うすはなだ)といった感じでしょうか。左肩に三日月と雁(でいいのでしょうか?)、上前の下方には川の流れのような水紋が描かれています。
着流しをサラリと着こなすきよしさん、秘すれば花とでもいいましょうか。なんとも言えないセクシーさです。そして腰に結ばれた二色の角帯(何色だったか記憶不確かですごめんなさい)が粋な雰囲気を醸し出し、きよしさんのスレンダーさを際立たせるのです。足元は黒い鼻緒の下駄。そして蛇の目傘をさしています。
黙って立っているだけでも素敵すぎるのに、その姿で「三味線旅がらす」を颯爽と歌われるのです。その姿はあまりにまぶしかったです。
そしてその着流し姿のまま、「妹へ」「さすらい港町」、そして「早春譜」を歌ってくださったのでした。個人的に「早春譜」はアルバムのオリジナル曲の中で一番好きな曲ですので、北海道ツアーで歌われたと聞き早く聴きたいなあと思っていたのです。それにしてもなんて美しく壮大でドラマティックな歌声なのでしょう! そんなきよしさんの歌声を聴いていたら汲めども尽きることのない美しく静かな泉の情景がうかんだのでした。
 
さて、いよいよ審査結果の発表となり、先に書いた鈴木ファビオ健次さんが優勝。そして審査員特別賞が苫小牧からいらした10歳の男の子、佐藤亜蘭さんとなりました。優勝者にはラスベガス5日間の旅、審査員特別賞受賞者には箱根宿泊券(だったかと思います)が贈られました。
出場者が舞台袖に戻ろうとした時のことです。きよしさんが突然「僕からは皆さんに氷川きよし賞を贈らせていただきたいですね」とおっしゃいました。すると出場者10名の皆さんの足がピタッと止まり、皆さん、嬉しそうにきよしさんを見つめられました。そんなきよしさんの様子に、どれほど皆さんの熱唱にきよしさんが感動されたのかが伝わり、こちらまで胸熱くなってしまったのでした。出場者の皆さんにとってもきよしさんの真心こもった言葉こそが最高の贈り物になったのではないでしょうか。
 
そういえば西寄さん、この日も着流し姿のきよしさんに「またお芝居と歌の二本立てが観たいですね」と座長公演をほのめかしてくださいました。もしやすでに先の予定があるのでしょうか? 期待大ですね。
そして新曲の話題解禁ということで、きよしさんが新曲「虹色のバイヨン」のタイトルを公表され紹介をしてくださいました。
そこで西寄さんが、「どんな曲なんですか? 少しだけでも」というようなことを言ってくださったのですが、「今日はここまでです」と、それ以上はお話しされなかったのです。
そしてきよしさんは握手会の準備のため、お着替えにということでここまでずっと着流し姿でしたが、舞台袖に戻られたのです。ここでお手洗いに行くなど席を立たれた方も多数いらしたのですが、突然に「虹色のバイヨン」の初披露となりました。
あまりにサプライズな演出で、お手洗いに行っていた方には少し気の毒でしたが、幕が開くと「虹色のバイヨン」の衣装のきよしさんが登場しました。
前髪をたらして髪を意識して乱しているのでしょうか。そんな髪型ときよしさんの気だるそうな熱い視線。それだけで灼けつくほどにセクシーです。
「逢いたくなったら 夜空に呼んでみて いつでも夢で戻ってくるからね」
という歌詞で「虹色のバイヨン」は始まります。
もうこの歌い出しを聴いただけで胸がいっぱいになってしまいました。何て、何て素敵なのでしょう。水木先生はどうしてファンの気持ちをここまでわかってくださるのでしょう。きよしさんへの切ない思いが魔法をかけられて歌になって立ち上っていくような錯覚にとらわれたのです。
そう、そしてこのコスチュームは想像を絶するセクシーさです。衣装は2タイプあるそうですが、それはそうでしょう。今日のこの衣装ではNHKには出られませんでしょう。と言えばどれほどのものか想像つきますでしょうか(笑)。
全体の印象は「アラビアンナイト」に出てくる民族衣装のサルタンのような感じです。
白のシャツの袖を肩までたくし上げ、ブロンズがかったゴールドのスパンコールを散りばめた裾の膨らんだパンツに黒皮のロングブーツ。ウエストに黒のサッシュベルト、そしてベスト(布製でゴールドっぽい色だったかと思うのですが記憶不確かです)を羽織っています。そしてベストのボタンはとめず、中の白いシャツの胸元はみぞおちくらいまで切れ込んで全開状態。両手首にゴールドのバングルをはめているのです。これをセクシーと言わずして何と言いましょう。
その妖しいほどのセクシーさと、ミステリアスなムードを漂わせる曲調に、
愛の迷宮に迷い込んでしまったきよしさん。もとの世界にきよしさんが戻るための魔法の言葉、それは「虹色のバイヨン」 。そんな妄想まで掻き立てられ、ひたすらにうっとりしたのでした。
 
ちなみに私は「虹色のバイヨン」を聴いた後、お手洗いに行ったのですが順番を待つ間、お手洗いの中で周りの方たちと今聴いたばかりの「虹色のバイヨン」の感想を熱く語り合って盛り上がってしまいました(笑)。感動のあまり思いを口に出さずにはいられなかったのです。すごいパワーを持った曲なのだと思います。
きよしさんのベリーダンスを想起させる振り付けも妖しく艶かしいのですが、そこはわれらがきよしさん、同時にやっぱり清潔感が漂っているのです。
そして水木先生のきらきら輝く宝石のような言葉――。きよしさんが歌う度に、きらきらきらと輝く宝石やお花がきよしさんからあふれ出し、私たちのハートに届くのですね。
 
そして握手会がスタートしたのでした。
握手会の様子、そして西寄さんがお話してくださった、西寄さんの”かあさん日和”は、また次の記事に書きたいと思います。 
 
前回の記事に書かせていただきましたが、今回私は「HKのど自慢」の観覧には当選していなかったのです。そのことを記事に書いたところ、ブログをお読みくださっている方が「お友達と二人で当選したのでご都合よろしければいかがですか?」とご連絡をくださったのです。ブログを書いているというだけで、見ず知らずの私にそのような連絡をくださったことに驚きましたし、ありがたくてありがたくて、どうお礼の気持ちを伝えてよいか言葉がうかびませんでした。
当日も約束の時間の前に既にチケットを引き換えていてくださり、私が駅に着く前に、
「チケットを引き換えることができたのですが、暑いので近くの○○におります。勝手に場所を移動してしまってごめんなさい」と連絡をくださったのです。
私はお誘いいただいた上に、暑い中、並ぶこともなくチケットをいただきました。
心優しく美しい、素敵な方に、こうしてお会いすることができました。
この記事をお読みくださるでしょうか。
本当にありがとうございました。
 
そして、いつも励ましてくださっている皆さん、皆さんが励ましてくださっているおかげでブログを書くことができ、そのブログをお読みいただいたことから、今回のようにあり得ないような素晴らしいお誘いをいただくことができました。
あり得ないこと、それは奇跡だと思います。
氷川きよしさんという歌手に出会えたことが奇跡であり、そして今回、その奇跡からまた生まれる奇跡があることを皆さんから教えていただきました。
この感謝の気持ちを、また記事を書いていく糧にして、皆さんにお返しできたらと思うのです。
ありがとうございました。