先日開催した 指導者対象赤ちゃん講座

ご参加いただいたのが、ベテランの助産師さんたちでしたので、
日ごろ感じていた疑問や違和感などについても、
シェアして考えることができ とても有意義な時間となりました。
ありがとうございました。





指導者対象赤ちゃん講座では、原始反射の事も詳しく学びます。

先日、お会いした方

野球の指導もなさっていて、高校生の現状にも お詳しい。


腕立て伏せができない生徒
原始反射の残存や
体幹が弱い子供達が増えている事などのお話を伺いました。



そこで、話題に上ったSTNR(対称性緊張性頸反射)について

STNRとは・・・・・・・・・・


■赤ちゃんが腹ばいの体勢で首を上げて前を見ようとすると
→ 両腕が伸びて、両脚が曲がる(お座りする格好になる)

■赤ちゃんが四つんばいの姿勢から、首を前に曲げて下を見ると
→ 両腕は曲がり、顔は地面について、両脚が伸びる





この反射は

腹ばいだった赤ちゃんが、ハイハイへと移行することを可能にしてくれます。
ハイハイや立ち上がりに必要な筋肉の発達を促し 頭を上げて遠くを見るので、
視覚的な遠近感を獲得できるようになります。
二足歩行が出来るようになってからは、現れる必要がなくなります。



この反射のなごりがあると、
誰でも首が下を向けば自動的に
両腕が曲がってしまう。
という
動きが出てしまいます。(制御できない)


ということは
・腕立てふせが出来ない
・両手で体重を支えられずにマットにぶつけてしまう
・目測する事が苦手
キャッチボールの時、相手との距離を見ながら
投げる強さを加減することができないなど

単に運動が苦手ということではないのです。


相手との距離が、どの位 離れているのか判断して
どの位の力で投げるか判断して、そして実際に投げる(脳→運動する).


「運動する」と書くと一言ですが
どこの筋肉をどんなバランスで使うのか
絶妙にコントロールできていますね。


こんなことを一瞬でやってのけているなんて
私達の身体は、スゴイ能力を持っているのでしょう。

いちいち考えなくても、やってのけていますが、実は凄い能力です。


腕立て伏せ等ができなくても、生きていくのに
そんなに困るわけではないと感じる方もあるかもしれませんが
でも・・・

○学校で黒板の文字をノートに書き写すのも大変です。
黒板までの距離と、手元のノートとの距離が違います。
両目で近くや遠くに焦点を合わせる能力が必要だからです。

○頭を前に下げた時、腕が曲がってしまうので、字を書くときは更に頭が下がる
(姿勢よくしなさいと叱られる)

○両手、両脚の協調した動きが苦手

○手書きの際、反対側の手で紙を押さえられないなど

○椅子に座る時、前のめりになって足を投げ出すように浅く座る
→ 目線が下がる → 前向きな気分になりにくい・口呼吸になりやすい
→ 口呼吸の弊害
→ 首と肩の筋肉が緊張しやすい→ 首こり・肩こり・頭痛

○目と手・頭と目の協調運動が苦手

○集中力が続かない


目測が苦手だと、
乗り物の運転も怖いです。

学校でお友達や先生に理解してもらえず
それどころか自分自身でさえ、どうして そうなるのか解らず
自己評価が低くなったり、理解してもらえず深く傷ついてしまうかも知れません。





赤ちゃんは、胎内にいる時から、誰にも教えられていないないのに
様々な事を学んでいます。

生まれてから、独りで歩けるようになるまで、

手足をバタバタさせたり
周りの様子に興味深々で、一生懸命そちらを見ようとして重たい頭をうごかしたり
がんばって、身体をねじっって、目的のものを掴もうとしたり・・


興味に引かれ、動きや感覚を使って沢山のことを 「自分で」学んでいきます。
赤ちゃんや子どもの発達は、一つ一つのステップが、動きを通した学びの過程です。

胎児のときも、お母さんのお腹の中で、人間の進化の過程を辿ってきますが、
生まれてから、独りで歩けるようになるまで、もう一度、進化の過程を辿ります。
それは、人間になるまでの必要なものばかりが残っているはずです。

ここに、なにひとつ無駄なものは無く、すべてのステップが必要なものです。
一つのステップは、その後の動きの基礎になり、それがまた
次のステップにつながっていきます。

運動だけでなく、視覚・聴覚などの感覚や認知・言葉や食べることなど
複雑につながっています。

あるステップが抜けたり、充分に経験していないと、その後、
そこから枝分かれする複数のステップに影響を及ぼすのは、容易に想像できます。

発達に飛び級はありません。



原始反射においても、一つ一つのチケットは使いきらないと、残ってしまいます。
必要な運動の基礎ができていなので



簡単な動きが上手くできなかったり

平らなところで、すぐ転んだり

階段の昇降が怖かったり

コミュニケーションが苦手だったり



発達障がいと診断されるほどではなくても、生きにくさを感じる事も。
それをわかってもらえないと、本当につらいですね。

動きを習得できるように、たくさん身体を動かす。
身体の使い方を学ぶ機会を奪わないようにしなければいけません。


たくさん運動させましょう! 一緒に遊びましょう。


赤ちゃんの自己学習を妨げないように。
現代の住宅事情では難しいと感じることもあるかっも知れませんが
赤ちゃんが自分で動ける空間を確保してくださいね。

水遊びをさせたり
色んな感覚のものに触れさせたり
唄ってあげたり(わらべ唄もいいですね。)


お母さん達の役割は、大きいです。

おかしいな?と思ったときは
専門家に、ご相談くださいね。

ブレインジムやBBA・チャイルドスペースなどの
メゾットがありますよ。

10月に、発達支援ほほえみ様にお越し頂き
大牟田で
BBA講座が開講されます。
受講されたい方は、お問い合わせ下さい。

こちらから

http://www.lacteamw.jp/contact/










写真の彼(筋肉スゴイ)と、ひとしきり STNR の話で盛り上がる^^


赤ちゃん講座の大事な相棒の
「みかんちゃん」に
命を吹き込んでくれています。
見つめあっています。

「みかんちゃん」が生きてるみたいです。

抱っこも上手だし、いいパパになりそう♪