生後3ヶ月の赤ちゃんの お母さんから、頂いた相談。

最近、授乳がうまくいかない
母乳だけでミルクはのませていない。
2週間くらい前から、夜中に授乳間隔が短くなった
(約2時間ごと。以前は、3~4時間ごと。)
母乳の量が足りないのでしょうか?自信がありません。



赤ちゃんをしばらく観察してみると

○左右で、足を上げる高さが違う
(右は高くあげていることが多いが、左は殆どあげない)

○首も強くなってきていましたが
左への向き癖があった痕跡あり。

○「左は、外側に倒れこむようにして飲みます。
飲みにくそうにしています」と。


右脚が高いということは、左方向に捻れている?
腰は右側が床より高く、
顔は左向きながら右上を向いている。


向いているのは左なんですが、頭のてっぺんは(赤ちゃんの)右へ向くので
○赤ちゃんは右側へ倒れそうになる
○右の 側腹~背中・首は縮む(右肩が上がる)

当然、お母さんがおっしゃるように
赤ちゃんの右側(お母さんの左側)へ
「倒れこむように飲む」状態になるでしょう。



                                                       (写真は内容とは関係ありません)

                  


これだと、この赤ちゃんの場合は口の右側は、
ぴたっと陰圧になっていませんでした。

そして、左のおっぱいを飲むときは、
お母さんの身体のずっと外側に頭がないと、
口の前に乳首が位置しません。


だから「倒れるように・・」とお母さんが、おっしゃるのです。
その上、お母さんと赤ちゃんの身体の使い方の癖は、
そっくりな場合が多いですから
お母さんも、少し左を向いて右肩が前に出ているとしたら
赤ちゃんの口と、乳首は、かなりずれた位置にあることになります。




○赤ちゃんの口の中(舌と高口蓋の間)の密着度に左右差がないか?
○むきぐせがある場合、片方は、ぴたっと陰圧になっているのに、反対側は隙間がないか?
 
お母さんの指をくわえさせて確認してみましょう。

もし左右差がある場合は、顔をまっすぐ乳首向き合うようにすれば
左右差がなくなります。


この赤ちゃんの場合は、前述したように
右側の腰や背中が縮んでいます。
そこを、軽くマッサージしただけで、口腔内の左右差はなくなりました、
まっすぐ乳首に向き合えるようになりました。

そうすると、1回の哺乳量が増えて、ちょこちょこのまずに済みます。



                                                                      (写真は内容とは関係ありません)



この赤ちゃんが、今まで、短くなかった夜間の授乳間隔が
短くなかったのかというと、
脳の発達やお昼間の生活や授乳状況など
様々な要因が予測されますが

母乳分泌が多いので、上手のに飲めなくても、哺乳量は、足りていたのでしょう。
体重増加と共に、必要量も増えてきて、これまでの飲み方では、賄えなくなって
きたのでは?
とアセスメントできます。

哺乳時の気になる音(吸うときに音がする)は、
きちんとくわえていない・咥えられないとき。



○指をすわせて、舌に圧を掛けながら、吸わせる。
○哺乳瓶を使うときは、乳首をスカスカしているほうの舌に、乳首で圧をかけながら飲ませる。

など、舌の力の使い方に慣れると、うまくいく事も多いです。


授乳が上手くいかない理由は、様々ですが
授乳は、お母さんと赤ちゃんの相互作用で成り立つので
両方を観察して、どこが改善されれば上手くいくのか、
いろいろ試してみるといいですね。