いよいよ雑草の伸びる初夏となりました。


バスからの車窓風景を見ると、きれいに手入れされている敷地、野放しで荒れ放題の敷地など管理する人の諸事情によりいろいろあります。


今年も蔵を修繕改修した頃からの習慣が役に立ち、私は既に数回母の里の草むしりに帰りました。


今日も日光浴を兼ねてほんの数時間ですが、まだ蚊にも刺されずに気持ちよく草むしりを楽しみました。


この時期はまだ、そこまで我慢できない程の暑さではないのでホントに助かります。


雑草を放置してしまうと、端から見ても全く手入れされていない荒れ果てた土地になってしまい、あの懐かしい祖母も待ってくれていた母の実家を誰も省みないことになる…


それだけは避けたいというのが子であり孫である私の思いです・・・

ところで母の田舎町にはその昔、国鉄ローカル線が延びていました。


そして、ローカル線の終点に近い駅から歩いて2分くらいの所に母の実家はありました。


なので当時の私は国鉄列車(キハ23)に乗りたいのと、一人暮らしの祖母に喜ばれたいという二つの強い動機でよく泊まりに帰っていました…


小学校低学年の頃から年に数回は一人きりで、町から2時間程かかる祖母の住む田舎町に。


当初は母と一緒に帰っていたはずですが、ほとんどその覚えが無いのが不思議なのですが…


私は子どもの頃から大変な車窓マニアだったので、母と一緒に居ても本人は外ばかり見ていて母との事はほとんど覚えていない…というのが真相でしょう。


今ではそのローカル線も廃止となり、平行して国道を走るバスの車窓からは、廃線跡の鉄橋の存在がその往時を物語っています。


その母の育った田舎町が、今では古い蔵だけになった私の帰る大切な場所です。


お母さん。
今日もあなたの大切な実家跡地の手入れをさせてもらったよ。

あなたが使っていた婦人用帽子を被って無心で草を抜いていると、物陰であなたも私と一緒に草むしりをしてくれているような気がして、とてもうれしくなるよ。

周りから見ると、住んでもないのに防草シートを敷けばいいのに物好きな…と思われているんだろうけどね。

まあ、私の気の済むまではこれからも毎年、あなたを育ててくれたこの土地への感謝を込めて、草むしりを楽しませてもらうよ。


いつもどこかでありがとう…
ひろちゃんおかあさん。