6月8日。
快晴。
朝ごはんのあと、ホテルをチェックアウト、
夫が車を借りに行き、
私はフロント前のロビーで荷物番をしながら待ちました。
ホテルとレンタカーのモータープールがかなり離れているのです。スーツケースをガラガラ引いてカンカン照りの中を行くのはしんどいですからね。
さて、夫の運転する車が到着、
荷物を積み込み出発です。
今回のたびの目的は、
この前日に観た超国宝展。
ですからこの日は、ゆるゆると好きな所へ。
いつも好きな所へ行っていますが(笑)
こちらのお寺さんへ。

桜井市の小高い丘の上にある、聖林寺さんです。

聖林寺さんのご本尊は、
石造りの、どっしりお座りになった子安延命地蔵さまです。
しかし、こちらにはもうお一人、
美しい方がいらっしゃいます。
明治の廃仏毀釈の嵐の為に、
ここからほど近くの大神神社のお寺から
この聖林寺に、
秘仏のままお移りになられたのです。
その、誰も拝したことのないお姿を、
フェノロサと岡倉天心が
世に開いたのでした。
きっと秘仏の禁を解くには、
周囲の抵抗、反対もあったに違いありません。
初めてお会いしたのは、新婚旅行の時でした。
それから随分経って、
ここ15年の間に何度かお会いしに来ています。
その度に好きになる。
観音さまに失礼ですか?
いやそんなことはないと思うけど。
前日の超国宝展には、
国宝のこちらの観音さまはいらしていませんが、
光背の残欠がいらしており、展示されていました。
大きく感じました。
サイズとしては実際に大きいのですけれども、
失われた部分がある為にできた空間のせいで、
余計に広がりが感じられるのかもしれません。
夫は、超国宝展の翌日は聖林寺、と決めていたようですが、私はこの残欠を観て、
絶対また観音さまにお会いしたいと思ったのでした。
いつも、この小さなご門を通る時、
わくわくします。

小さな前庭。

まずは、ご本尊にお参り。

この左側の、お山に登っていく階段の先に、観音堂があります。
以前、トーハクにこの十一面観音がいらした時、
初めてその後ろ姿を拝見し、感動したのでした。
このトーハクへのお出ましは、この観音さまが奈良県をお出になられた初めての旅だったとのことでした。
「多分もう一生、この観音様の後ろ姿を拝む機会はなかろうと思います。」
と、下の記事に書いてありました。
それがなんと。
今回、ここをお訪ねした理由のひとつは、新しく観音堂が完成したから、ということであるのですが、
その観音堂が、、
白い高い丸天井、
まるで宇宙にすっとお立ちになっているかのように、
お堂の中心に浮かび上がるようにして
いらっしゃるのでした。
まるで博物館におわすかのように、
その周りを巡って、後ろからも横からも
あらゆる角度から祈りを呼び掛けることができます。
今までの観音堂も、
決して豪華ではなく、広くもありませんでしたが、
慎ましやかに慈悲溢れる空間でした。
様々な天変地異から、
国宝の美しい観音さまをお守りする為に
最新の設備を備えた観音堂となった訳ですが、
演出としても充分です。
観音さまの世界が、宇宙と繋がっていくことを感じさせてくれます。
満たされた気持ちになって、お堂を降りました。
小さな前庭の向こうには、奈良盆地が見はらせます。



また、
お姿を拝せる日が来るでしょうか。
ぜひ、参りたいと思います。
おまけ。
この観音さまがトーハクにいらした時、
ミュージアムショップでゲットした
ファイルや一筆箋、マスキングテープなどのステーショナリーグッズを、
今回も、帰りに寺務所で買わせていただきました。
A5のファイル、これ、2枚目です。
用途はいろいろあるので、嬉しい。
可愛らしい観音さまを手元に見ながら、
お仕事しましょー。






