
こちらも秘仏の特別公開です。
十一面観音さまですが、昭和迄秘仏とされていたため、保存状態が大変よく、金泥も殆ど剥げ落ちておらず、衣の紋様も細かく判別できます。
少しひねった腰、女性を思わせる優しい口元、そしてこちらの観音さまは右足を一歩踏み出されています。
人々を救いに踏み出して行かれるのでしょう。
夕方少し曇ってきて風が出てきました。
風が流れ込んできて、身体に着けられている細かいアクセサリーが、優しく揺れるのです。
その昔は、首飾りも、衣から下がった飾りも腰から下がった飾りも、きっときらきら輝いていたのではないでしょうか。
五月の風に揺れて輝く無数の小さな玉を下げて手を差し延べられる黄金の観音さまは今よりどんなに美しかったでしょう。
光背が、こちらの観音さまは簪のようなのです。

ここに納められています。
そして、その左側に。

ここには国宝の五重塔が納められていました。
室内用の五重塔。
外側の意匠が観賞を意識して造られているということでした。
海竜王寺は海を渡って行く人々を守って下さるのです。
