昨夜は汐留の四季《海》へ行って来ました。

オリエリアのブログ-120922_215341.JPG

四季は3度目。「オペラ座の怪人」は初めてです。

曲はよく知っている(いつも音絵ちゃん=ウォークマン=が流してくれています。これらの曲大好きなので)ナンバーが多く、やはり舞台だと迫力満点、ステージに酔って帰って来ました。

ファントムの孤独と報われない愛の苦悩が切ないですね。
ラストシーンの残された仮面が胸に響きます。

父親のお墓の前での「なぜ戻ってきてはくれないの、どうして…こたえて…」とクリスティーヌが澄んだソプラノで歌う場面は泣けてしまいました。

舞台装置の大迫力、役者の歌唱力やバレエ、ダンスの舞踊力、どれをとっても観客を別世界へ連れて行くに充分な迫力を持つ舞台ですね。

この魅力は役者さんとオケさんだけではなく本がしっかりしているからだと思いますが、原作がガストンルルーだと知ってびっくり仰天でした。

小学校の多分5年か6年の頃夜更かしして読んだ「黄色い部屋」。密室殺人のミステリーで、高校の頃だったか、その続編の「黒衣婦人の香り」を夢中になって読んだ記憶があります。
ルルーは「黄色い部屋」しか殆どの方は知らないと思いますが…私も2冊だけですけれど、もう100年以上前のヨーロッパの独特の匂いのする作品だという感じが好きです。
確かに「オペラ座の怪人」にも同じ空気感があります。

もっとも、パンフレットによれば、ルルーの原作は名作とは言えない俗っぽいホラーで、ウェバーが大部分手を入れて書き直したそうですが。

ルルーの着想とウェバーの脚色力によるストーリーの魅力が感動の源かもしれません。

それにしても、人間の身体って、なんと素晴らしい表現体なのでしょう。

天然の楽器から発せられる声という劇場全体を震わせる空気、そして空間を圧倒的に支配する舞踊。

7月に歌舞伎観に行った時も感動しましたが、分かりやすい分、昨夜の四季は堪能しました。


たまには文化に触れないと(笑)