色んな分野に存在し、才能輝かしい人も多い著名人の2世達。
映画界だと、偉大なアーティストであるデヴィッド・ボウイの息子にして才能輝かしい映画監督のダンカン・ジョーンズ。
軽めのコメディの大家アイヴァン・ライトマンの息子にして既に名匠の言って過言でない実績と作品を詰み上げているジェイソン・ライトマン。
そんな才能ある2世達の、小説部門での代表格の一人、モダンホラーの帝王スティーヴン・キングの息子にして同じ職業に就いた賞賛されるべき息子ジョー・ヒル原作の映画
『ホーンズ 容疑者と告白の角』
を観てきました。
結果、ほとんど傑作だろ・・・今んとこ本年度ベストダークファンタジーだろ(°д°;)の、人生の時間を割くに相応しい素晴らしい作品でした。
お話の筋は、アメリカの田舎町でDJを生業として暮らすイグ。彼には幼少の頃から惹かれ合い将来を誓った最愛の女性メリンがいた。
しかし、そのメリンが惨殺され、元々余所者という異物だったイグはあっさり容疑者にされてしまい、極悪非道の悪魔として毎日町民に非難された上にマスメディアに毎日追い掛けられる、最悪かつ自暴自棄に荒れ狂う日々を迎えていた(><;)
そんなある日、イグが目覚めると自分の額に小さな角が・・・・(-。-;)ヤベェ、なんだこれ・・・しかし、混乱するイグに追い討ちをかける更なる現象が勃発する!!!
イグに接触した人物皆が、何故か自身の薄暗い秘密をイグに告白してくるのだ。挙句、イグに欲望のリミッターを解除する許可を求めてくる始末・・・。
これは神からの祝福か悪魔からの贈り物か・・・角の持つ力に気付いたイグは、自分ひとりの力でメリン殺しの真犯人を突き止めようと動き始めるが、彼の前には人間の欲といううず高い不浄の壁が立ち塞がるのであった・・・!
といった感じです(`・ω・´)ゞ
これは、ホラーではないのです。恋人間・親子間・兄弟間の愛の話であり、魂の話であり、青春の話であり、友情の話であり、宗教の話であり、サイコの話であり、閉鎖的な地方にありがちな問題の話であり・・・と、とにかく多くの要素を非常に美しい並びで構成し作り上げられている話で、驚くほど豊かに多面的で一言で括るのが非常に難しい内容です。ジャンル分けするとなると、やっぱりダークファンタジーとしか言いようがありません。
そんな多くの要素をうまいことまとめた監督はこれまた2世監督になるアレクサンドル・アジャ。あんまり好きじゃなかったんですけどね、『ピラニア3D』と本作は奇跡のような輝かしい仕事をしていますね。
原作は未読ですが、ダニエル・ラドクリフは映画の主人公像には合っていると思います。
話の出来の良さから原作が気になり、同じジョー・ヒルの短編集『20世紀の幽霊たち』から読み進めています。どうも複合的な要素をまとめていくのはジョー・ヒルの十八番のようですねぇ。現代を生きる作家らしく、先達が作り上げたカルチャーや作品を敬意と愛情と理解をもって自分流に料理して提供する、なるほどキングの息子だなあと思わせるいい作家です。
ともあれ、非常に秀逸な映画でした。お勧めです。
あくまで僕の感想ですので・・・



