2022年5月号「二人の僧侶の物語」 | さんきゅーの新着情報

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今年のゴールデンウィークは、私の地元でも高槻ジャズストリートなどのイベントが再開し、街に「にぎわい」があふれてきました。「にぎわい」と共に、暑い日も増えてきています。熱中症にも、新型コロナウイルスにも、十分に気をつけてください。

 

さて、まん延防止措置も解除され、WITHコロナの生活が再スタートしたような気がします。コロナが流行り始めた時もそうですが、生活スタイル、働き方など今までのルールが、新しいルールに変わっていく時、私たちは様々な葛藤を感じます。

 

昔は、○○だったのに!△△するべきでない!□□するのが正しい。間違っている。私たちは、自分の過去の体験から、自分なりの正しさというルールを持って、そのルールに執着したり、誰かを責めたりしてしまいます。そんな時は、私は、二人の僧侶の物語を思い出すのです。

 

その物語は…ある国で、二人の僧侶が旅をしていました。ある時、急流の川のほとりに辿り着きました。その川を僧侶たちが渡ろうとしていると、若くて美しい女性が川を渡ろうとしているのが目に入りました。若い女性は、僧侶たちに「川の向こう側に行きたいのですが、どうか助けていただけませんか?」と。女性に触れないという誓いを立てている僧侶には困ったお願いです。

 

女性は助けたい、でも触れてはいけない…。すると、何も言わずに、年配の僧侶が、女性を背負って、川に入り、向こう岸に渡りました。そして、向こう岸に到着すると、そっと彼女を降ろし、何もなかったように歩き続けました。

 

若い僧侶は、年配の僧侶がしたことが信じられませんでした。何時間も、悶々と歩いていましたが、若い僧侶が我慢ならなくなり、ついにこう訴えました。「僧侶たるもの、女性に触れてはならないのにその女性を背負って運ぶとは、一体、何事でしょうか?」と。

 

すると、年配の僧侶はこう答えました。「兄弟よ、私は、彼女を背負い、川を渡り、彼女を岸に降ろした。」「これだけ時間が経ったにも関わらず、お前の心は、なぜ、まだ彼女を背負っているのか?」

 

シンプルな禅のお話しですが、このように変化の多い時代、今を生きるための大切なメッセージが含まれているように思います。ルールに執着して、柔軟性がない若い僧侶。私たちが、どれだけ過去の体験や正しさを背負い続けて、今を生きていないかを教えてくれます。

 

あなたの人生で、過去の出来事に執着する事で、今の幸せを遠ざけている事はありますか?世界の常識やルールは、変化し続けています。そして、過去の出来事に執着しても、今は何も変わりません。今、幸せに生きれるのは、今の自分だけ。

 

さんきゅーの仲間たちと、柔軟に変化しながら、目の前のお客様のために、目の前の仲間たちのために、そして、自分の幸せのために、今、この瞬間、一生懸命に取り組んでいきたいと思います。

今月もありがとうございました。

 

株式会社 さんきゅー 代表取締役  長井正樹