38graffities

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否々、徒書帖に候へば、色気無之候也。

花札
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鮎の塩焼き(1)
鮎の塩焼き *La photographie est une image.



酷暑の節に候共、其の御地御全家御揃ひ、愈々御清栄御凌ぎ成さるべく珍賀の至りに存じ候。

次に、当境皆々無異罷り在り候間、慮外乍ら御安心下さるべく候。

寔にさしたる儀も無之候共、塩肴一篭指し送り申し候。

些か右残暑御見舞ひ申し入れ度、寸志許りに御座候。

尚、重便に申し演ぶべく、早々斯くの如くに候。

恐惶謹言。



歌
疾如風
風 *La photographie est une image.



師走の主な語源説の一つに、「師匠の僧が御経をあげるため東西を馳せる月」から『師馳す(しはす)』との解釈が有る。

此の説は、平安末期の「色葉字類抄(いろはじるいせう)」に『しはす』の注として説明為るゝ(さるゝ)。

『師走』といふ漢字の意味とも近く、古くから提唱為れてはゐるものの、『師馳す』説は民間語源であり、此の説を元に『師走』の字が当てられたと考えられてゐる。


其の他、「年が果てる」を意味為る『年果つ(としはつ)』が変化したと為る説。

「四季の果てる月」を意味為る『四極(しはつ)』からと為る説。

「一年の最後に為し(なし)終へる(をへる) 」を意味為る『為果つ(しはつ)』からと為る説、等々諸説有り、『師走』の正確な語源は未詳である。


扨(さて)、12月12日、日本漢字能力検定協会は2018年の世相を表す漢字に『災』が選ばれたと発表。

世界文化遺産の清水寺(京都市東山区)で森清範(せいはん)貫主(かんす)が、縦1.5メートル、横1.3メートルの和紙に揮毫(きごう)為た(した)。

『今年の漢字』は、1995年から毎年同協会が公募為るもので、今年は昨年より4万票余り多い19万3214票の応募が有り、『災』が最多の2万858票を集めたと云ふ。

「大阪北部地震」、「平成30年7月豪雨」、「北海道胆振東部地震」、「台風21号、24号の直撃」や「記録的猛暑」等、様々な自然“災”害が多発した事が選定の理由に挙げられた。


弥速(いやはや)、時が経つのは実(まこと)疾い(はやい)もので、つい先日に正月を迎へた許り(ばかり)と思ひ居たが、まう年の瀬だと云ふ。

疾き事、風の如く。

己が2018年の漢字を『風』と為るは、些か(いさゝか)早計であらう哉。

笑止。

翌年も、其の翌年も、己が同じ事を云ふて居るは想像為るに容易い。



歌
トキワシノブ(1)
トキワシノブ *La photographie est une image.



団扇(2)凉しさは、夏の暑さを受け入れた處に生まるゝ。

軒の下に風鈴を吊るし、門前や庭先へ打ち水を為る。

井戸に西瓜を冷やし、行水を為む(せむ)と盥(たらい)に水を張る。

あいや、鉢に蓮や金魚を浮かべるも好し。

云はば之(これ)、納涼の醍醐味である。

丁度、此の週末は隅田川で花火が打ち上げらるれば、浴衣を羽織りては深川の芸妓と連れ立つも誼しからう。

いつそ、団扇片手に川風に吹かれにでも出掛け候哉。


扨(さて)、江戸へと出て来た許り(ばかり)の頃の話である。

私鐵京王線沿線の某駅前に『西洋栃ノ木』といふ喫茶店が在り、当時、其の店にウエイトレスとして奉公為てゐた髪長と“ひよん”な事から馴染みと成つた。

別嬪ではあるが少々擦れた、所謂(いはゆる)絵に描いた様な江戸の女ではあつたが、何処そ己の気を引いたのであらう。

果たして若気の何とやら、深い仲と成るも疎遠と成るも早かつたと記憶為る。

最早廿余年もの月日が流るゝも、キンキンに冷えた麥酒のグラス片手に眺むる軒下のシノブに、ふと昔日をば思ひ出づり候。


流石、昼間にかつ喰らふ酒は酔ひが廻るが早く、手足を大の字に投げ出し飼ひ猫と畳の上に寝転がれば、井草の匂ひが何とも心地好い。

今猶(なほ)、嘗て(かつて)と同じ場處には『西洋栃ノ木』といふ喫茶店が在り、其れ成りに繁盛為てゐるとの事であつた。



歌