相手ではなく、自分に集中してるから。
昨日の記事で、謙虚とは、
まずは自分を調えることと書いた。
面接でも、「見られている」と
恐れながら、身を固くする人もいれば。
面接官との会話を楽しめる人もいる。
同じ面接にのぞむにしても、
定義が違うんだね。
思い出したのが、こちら。
毎年、授業で取り上げる番組。
『プロフェッショナル ~仕事の流儀~』。
家電修理の達人、今井和美さん。
過去記事でも、何度か。
メーカーに部品在庫がない故障した家電。
最後の砦が、今井さん。
三重県の山奥に全国から依頼が殺到。
通常、業界の修理成功率は、60%。
今井さんは、なんと95%。
ほとんど直しちゃう。
ない部品は、自分でつくる。
注ぐ愛がハンパない。
見たことのない家電に出会うと、
嬉しそうに目が輝く。
ああ、この人にとって、故障家電は、
直すべき責任やプレッシャーではないんだ。
ご縁であり、出会い。
一期一会の。
まるで、パズルを解くかのように。
楽しみながら、診断。
さて、どうしたものかと。
悩んでるようで、ニヤニヤしてる。
故障家電との関わり方。
フツーじゃない。
それが驚異の修理成功率に。
これ、人との付き合い方とも同じだなって。
故障した家電を。
ちょっとクセのある苦手な人に置き換える。
フツーは、その人と距離を置く。
それがムリなら、相手をただすか、
自分が我慢するか。
今井さんなら、どうするだろう?
ピピッときたのが、こちら。
「新しい人間関係のルール」
並木良和 PHP研究所
> 出てきたネガティブな感情や抵抗を
> 手放していくことで、
> 自分がバランスされることになります。
> こういった状態のときに、
> 僕たち人間の持つ可能性が引き出され、
> 最適に機能できるのです。
なるほど、自分が調ってるからか。
相手に向けたい意識を自分に。
苦手な反応は、自分に起こっている。
自分を観ることで、手放していく。
反応が消え、自分が調っていく。
「調う」とは、スペースが生まれること。
何にでもなり得る可能性の余白。
> 自立した意識でその人とかかわると、
> その都度、今必要なあり方や言葉がけが
> インスピレーションで降りてきます。
今井さんは、これを故障家電相手に。
だからこそ、再生のアイデアが降りてくる。
ああ、苦手だなと。
反応しているのは、自分。
問題は、自分にある。
自分が調えば、
苦手だという反応は消える。
相手ではなく、自分に集中。
人でも、モノでも。
今日は、これまで。