言葉ひとつで。
「加入する」
と
「会員になる」
ポチりたくなるのは?
会員獲得を目的とする場合、
成約率が高いのは、
「会員になる」
例えば、寄付を募るサイトでも、
「寄付する」
より
「寄付者になる」
と表示したほうがポチられやすい。
「人は動詞よりも名詞で動く」
マーケティングの法則。
表示ひとつで、成果が変わる。
へー、そうなんだ。
けど、なぜ?
昨日に続いて、こちら。
「人脈なんてクソだ。」
三浦崇宏 ダイヤモンド社
> 多くの人が潜在的に何かのコミュニティに
> 帰属したいと思っているから。
> 人間はなんとなく「何かになりたい」という気持ちを
> 抱えている生き物なのかもしれない。
たしかに。
若い頃、誰しも「自分は何者か」を探す。
自分がわからないから、自信がない。
「私は、こうだ。」
よりどころがほしい。
その「何者」って?
続いて、こちら。
「『何者』かになりたい」
三浦崇宏 集英社
> 昭和的な価値観で言われるような「大物」は、
> すぐに叩かれる。
> SNSによるちょっとした影響力の比べ合いと、
> メディアとSNSによる炎上文化。
> その結果、全員が
> 「大物にはなりたくないが、何者かにはなりたい」
> と願うようになった。
> 時代の気分としての、中途半端な欲望。
> それが「何者かになりたい」の正体だ。
昭和は、「自分」を探さなくてもよかった。
ガッツリ勉強し、一流大学へ進み、大企業に就職。
結婚し、マイホームを得て、安定した老後を過ごす。
マスコミが圧倒的な力を持ち、旗を振る。
「なるべき自分」が提示された。
いまやネットで個人が発信できる時代。
「なるべき自分」など、虚像。
自分で探すしかない。
みんな、気づいた。
いきなり気づかされた。
誰もが模索する中、
ひと足先にそれっぽい自分を見出だせた人が
インフルエンサーに。
しかし、「自分」はSNSにはいない。
「わたし」の中にしかない。
「何者かになる」
「わたし」の外に設定した時点で、
「自分探しジプシー」に。
結局、わたしは、「わたし」にしかなれない。
っていうか、わざわざならなくても、
ずっと「わたし」だった。
気づくまで延々五里霧中。
城みちるもびっくりのチルチルミチルの青い鳥。
「人は動詞ではなく名詞で動く」
たしかにそうかもしれない。
けど、名詞に釣られない自分である。
誰もがそうなる世界って、ステキだね。
今日はここまで。