このブログは、主にバレエピアニストおよびそれを目指す人達のために書かれているのですが、クラスレッスンにおいて、CDが生ピアノにどうしても叶わないことの一つに、CDは、そのパ、その動き、そのコンビネーション、そのアンシェヌマンにピッタリの弾き方、間の取り方ができない、ということがあります。
優れたバレエピアニストであれば、目の前で今出されたアンシェヌマンに対して、あたかもそのアンシェヌマンのために作られたとしか思われないような音楽を提出することができます。
もちろんこれは優れたバレエピアニストであって、しかもその人がうまく成功した場合なのですが、それにしても、そのような音楽は原理的にCDで代用することはできません。CDはあらかじめおおよその最大公約数的な動きを想定して曲を選び弾いているからです。おおよそのテンポとか表情があっている、ということくらいまでが限界であって、それ以上のことは不可能なのです。
生ピアノで演奏するバレエピアニストの皆さん。その辺りを十分自覚してくださいね。