アドバンスト・スタイル そのファッションが、人生
アドバンスト・スタイル そのファッションが、人生 [DVD]/アルバトロス¥3,078Amazon.co.jpニューヨーク発のドキュメント映画、「アドバンスト・スタイル そのファッション、人生」を観に行ってきました。ニューヨークの街角で見かけた個性的でおしゃれな「オーバー60エイジ」の女性達を、若手のカメラマンが撮影し、ブログとして発信。今作は、大きな反響を呼んだ彼女たちの、装い、そして人生に焦点を当て、密着したノンフィクション映画です。水曜のレディースディだったこともありますが、会場のTOHOシネマズシャンテは、チケット完売、満員の状況でした。テーマから鑑みて、観客は年輩の女性が多いのかと思いましたが、意外にも、私のような妙齢の(?)女の人達も、今後の人生の指針、お手本を求めているのか、かなり見受けられました。ポスター アクリルフォトスタンド入り A4 パターンA アドバンスト・スタイル そのファッショ.../写真フォトスタンド APOLLO¥3,220Amazon.co.jp登場する60代から90代までの女性達はみな、パワフルで、とってもおしゃれで明るく個性的。他人の目を意識することよりも、自分の生き方、スタイルを貫こうという意志の強さを感じました。ブログでの人気がきっかけで、ランバンの広告に出演したり、テレビのトークショーに出演したりと、みんなきらきらしていてとても楽しそう。。彼女たちが一同に顔を合わせるシーンがあるのですが、そこでの会話がとても素敵です。これからもたくさんの経験を積みたいと意欲満々の人のいる一方で、もう人生全てやり尽くした、これからはゆっくりと地に足を付けてのんびり生きていきたいと願う人もいて、ポリシーは様々なのですが、それぞれの主張を、彼女達はお互いに決して否定せず、受け入れます。人は自分とは違う価値観の生き物であることを十分理解しているのは、さすが年の功といった感じ。その中のある一人の女性のインタビューで、すごく印象に残った言葉があります。「人は年を取ると、自分を受け入れられるようになるの、自分に寛容になるの」個人的な話になりますが、小説を書いている私は、ちょうど今、まさにそのことをテーマにした作品に取り組んでいます。私自身、若い頃はあるべき理想の姿と現実の自分の乖離に、いつも焦り、忸怩たる思いを感じていました。自分の成し得たかったことを叶えた人達を、ひどく羨んだ時期もありました。でも、そんな気持ちが、40歳を迎えたころから、すっとろうそくの炎が消えるように、私の裡から静かになくなっていったのです。それは、挫折を経験したり、多くの人達と出会うことで、人は生きることそのものに、価値があると知ったからなのか、それとも、今後、更に年を重ねて、健康や家族の問題など、思うに任せないことが起きた時、絶望しないための防衛本能なのか。いまだに、はっきりと断言できる理由は浮かばず、その理由を解明するのがこれからの課題なのですが。Advanced Style--ニューヨークで見つけた上級者のおしゃれスナップ/大和書房¥2,700Amazon.co.jp現在、70代半ばの実家の母は、この頃、電話でよく、「いつまで元気に外を歩けるか分からない」というような弱音を零すようになりました。まだまだ元気でいてほしい母だし、ちょっと感傷的になっているかなあと思っているのですが。でも、自分に置き換えてよく考えてみると、十代後半でおしゃれに目覚めた私にとって、この母の年齢を基準にしてみると、思う存分健やかな身体で、おしゃれをしたり、ハイヒールで外出を楽しむ時間は、これまでの時間よりも、たぶん、これから先残された時間の方が短いのでしょう。残り何十年かしかないのなら、もう年だからと、他人の目ばかり気にした選択をするよりも、ファッションでも人生でも、自分が心躍ることを選んでいきたい、としみじみと思うのです。この映画の女性達は、人生という限られた時間を、どう自分らしく生き抜くか、そのことを私たちに教えてくれ、背中を押してくるそんな作品です。ところで、劇中、私が一番、こんな素敵なお婆ちゃんになりたいなあと思ったのは、80歳の初代女性編集者、ジョイス・カルパティ。肌がとてもキレイで、さすがファッション誌の元編集長だけあって、装いも垢抜けていて上品なのです。