朝ドラ「らんまん」が始まって二週間…

今週からは主人公達の幼少期が終わって
いよいよ神木 隆之介 さんたちの登場です。

姉役の佐久間 由衣さんの活躍も楽しみ…


NHKの他番組でもモデルの牧野 富太郎 氏の
特集が組まれて人柄や言葉が紹介されて…

94歳で亡くなる直前まで、日本全国をまわり
50万点に及ぶ植物標本を作製して

雑草という名の植物は無い」… と
1500種類もの植物に名前を付けたとの事…

凄いエネルギーに溢れた人だと感動と同時に
新川和江氏の「わたしを束ねないで」という
中学生で出会った詩を思い出しました…


わたしを束ねないで
あらせいとうの花のように
白い葱のように
束ねないでください わたしは稲穂
秋 大地が胸を焦がす
見渡すかぎりの金色の稲穂

わたしを止めないで-----
 (一部略)

わたしを注がないで----- (一部略)

わたしを名付けないで
娘という名 妻という名
重々しい母という名でしつらえた座に
坐りきりにさせないでください 
わたしは風 りんごの木と 
泉のありかを知っている風

わたしを区切らないで----
 (一部略)


「あらせいとう」はストックの花のことで…



この詩は1960年代に発表されたものですが
女性性の解放をうたった、という一般解で。

わたしを名付けないでという四段落目に
歌っている通り私も当時共感を持って読み…

でも全体的に花→女という図式が浮かぶけど
他の段落は必ずしも女性に限定はしてなく

自分らしく生きたいという基本的願望…

わたしは稲穂…羽撃き…海…風… そして
わたしは終わりのない文章…



ただ、私が自由を切望するのなら
私と違う人達の自由な生き方を認めないと
いけないという、ある面悩ましい状況に…

例えば私が、女性だから男性だからとの
差別がない世の中を望んだとしても

女性も男性も全て一緒という区別のない
世界を望む人の考えをどう受け止めるのか…


物事には多角性があってその立場や状況で
いろいろな見方があるわけで…

わたしを束ねないで… と思う私が
十把一絡げにバサッと束ねるわけにいかぬ…



少し前にホームセンターで素敵なアジサイが
格安に売られていて… たぶん母の日より
ずいぶん早く咲いてしまったからか…

青系のいろんな色が混じった私好みの花で
喜んでお迎えして、切り花にもして楽しみ…

この子は「レディ マタハリ」という名が…
色の変化が激しいからか… 

この子はこの名前は好きなのかな…


思えば名前をつけることって一方的だよね…
あだ名も含めて名付けられるってモヤモヤ…

インディアンってインド人って名付けられて
どうよ…って私、へそまがりですか…

でも勝手に名付けて喜んでいる人も
勝手に名付けられ呼ばれても喜ばないよね…

花達も何を呼んでるのかと笑っているかも。
花達も人間を分類して名付けているかも。

この世はわからないことばかり…



ところで、牧野博士は植物だけではなく
鉱物にも興味をもち、音楽については自ら
指揮をとり演奏会も開くほどだったそう…

そしてこんな言葉も残しています。

人間は生きている間が花である。
わずかな短い浮世である。

その間に大いに勉強して身を修め、徳を積み、
智を磨き、人のために尽くし、国のために務め
自分のために楽しみ、善人として一生を幸福
に送ることは人間として大いに意義がある。


こちらも大事な言葉です。

人間に思い遣りの心があれば天下は泰平で、
喧嘩も無ければ戦争も起るまい。

故に私は是非とも草木に愛を持つ事を
わが国民に奨めたい。


愛と「敬意」が大事だよね…