先日、去年見に行かれなかったアニメ映画

「すずめの戸締まり」をやっと観に行けて…



私はファンタジー系の、夢があって前向きで

脱日常でかつ、写実的な作風の映画が好み…

(指輪物語とかハリポタとかベタに…)


でも「千と千尋の神隠し」あたりから

アニメ映画も繊細な絵にひかれて好きになり

1人でも観に行くようになりました。


なるべくお子様連れやカップルに会わない

平日昼とかにひっそりとですが…



アニメ映画はこれからもメジロ押しで

もうじき1月末には 岩本 ナオ さん原作の

「金の国 水の国」も上映されるし



2月中旬には 石塚 真一 さん原作の

「BLUE GIANT」が上映されるし…




ちょうど予告編をやっていてそそられたけど

両方ともガッツリ漫画で読んでいるしなぁ…

(「金の国 水の国」は私の愛蔵コミック💌)





新海 誠 監督 作の「すずめの戸締まり」は

高校生 岩戸 鈴芽と要石だった猫 ダイジンと

椅子に変えられた閉じ師 宗像 草太 が


宮崎→愛媛→兵庫→東京→宮城と災いを追う

ように日本を北上して行くロードムービーで


新しい扉を開けよう、じゃなくて戸締まり

して歩こうという目新しさがありますね。



最初、宮崎で鈴芽は草太と偶然出会って

後ろ戸の戸締まりの仕事に巻き込まれて

ダイジンを追って愛媛の八幡浜に渡ります。


実際には宮崎から四国への航路はないから

大分の臼杵か、別府かと思いますが

私、学生の頃この逆に渡ったことがあって…


正確には貧乏ソロツーリングなので節約で

もっと短い愛媛三崎から大分佐賀関ですが。



その前々年に北海道に行って自信がついて

学生最後の夏休みには南を目指しました。


国道1号線をひたすら南下して途中和歌山に

寄って徳島にフェリーで渡り四国を半周して


九州に渡り鹿児島の佐多岬に着いたときは

嬉しくて思わず実家に電話したら母は一言

「何やってんの! バカ!」ガチャ…


私も昔は鈴芽みたいに走ってたんだなぁ…

映画を観ながら懐かしくなりました。





話は戻って、「すずめの戸締まり」はこの後

兵庫、東京を経て鈴芽が幼少期に育って

東日本大震災で被災した宮城に向かいます。


終盤のあらすじを起承転結でご紹介すると

(ネタバレしないように… したかな?)




「生きるか死ぬかなんてただの運なんだって

 私、小さい頃からずっと思ってきました」

「死ぬことより、草太さんのいない世界が

 私は怖いです」



「わからんか。愛だ、愛。」



「行ってきます」



「おかえり」

               画像を全てお借りしています


これ、最初の出会い場面ですが、当たり前に

「行ってきます」と出かけた人を当たり前に

「おかえり」と迎えられるかはわからない…


鈴芽と草太の想いはどうなるかはハラハラ…




もっとも新海誠監督によると、恋愛譚でなく

「他者と出会うことで自分自身を再発見し

 成長する物語を作りたかった」と…


鈴芽は成長した自分自身に救われるという…



未来の自分が過去の自分と生きたまま

会うなんてことはSFの世界でしかないけれど


過去の自分が未来の自分を励まし救うことは

わりとあるのではないでしょうか…




私は過去にバカみたいに突っ走っていろいろ

やらかしてきましたがそんなバカな自分が

良くも悪くも今の自分を形作っていること…


例えば、親にも言わずバイトと奨学金で

3年がかりでバイクで北海道を目指したこと


それから一人で日本一周したことは若さゆえ

出来たことで私の宝物の思い出で、その後に

どんなこともできそうな支えになりました…




ところで後ろ戸を閉めるときの呪文(祝詞)


掛けまくも畏れき日不見の神よ。

遠く御祖の産土よ。久しく拝領つかまつった

この山河、恐み畏み、謹んでお返し申す。


人に利用されて捨てられて荒れた土地の下に

発生するミミズ(災厄)を鎮めて封印する…


建物を建てる前に行う地鎮祭の祝詞に似てて

あれは、お借りします、お守りくださいとの

お祈りであるようですが


借りるときばかりお願いし大事に扱わないし

壊れたり古くなったら捨ててしまうような

ことでは産土神様だってお怒りでしょうし


そもそもいろいろお借りしている意識もなく

前に進むことばかりが進歩だ繁栄だなんて

思っているようでは先が思いやられます…


たまには後ろ向きになって自分達がしてきた

ことを謙虚に見直し未来に活かしていく

ことが大事ではないでしょうか…





追加…


映画のあと、久々に図書館にも行きました。

ちょうど蔵書の整理後で、不要になった本を

「ご自由にお持ちください」と貼り紙があり


雑誌など人気があり既になく、堅い本ばかり

残っていて、建築関係がたくさんあったので

数冊いただいてきました。



新しい本を購入すれば古い本の置き場所に

困ることは我が家も、同じなのですが


古いからってほとんど価値がなくなることは

ないはずでしっかり役立てて処分したいと…


今まで人々が積み上げてきたことの先に

新しいことも積み上げて行くと思うから…