一、生死と六道輪廻
佛教では解脱(悟りの境地)しない限り、生ある者は迷いの世界である六道を輪廻(生まれては死に生まれては死にを繰り返す)しなければならないと考えられています。
六道とは、
地獄(悪いことをした者が堕ち、種々の苦しみを受けるところ。)
餓鬼(欲望の満たされないところ。)
畜生(互いに傷つけあうところ。)
修羅=阿修羅(争い合うところ。)
人間(一般の人の住むところ。)
天上(理想のところ。)
これらは、私たちの住んでいる現実の世界に起きていることです。
佛教においても輪廻の思想を取り上げないところもあります。特に最近は科学の発達により何でも解決するような錯覚に陥り死後のことなどは語らないようになってきております。
しかし、死後のことを証明した科学者は一人もいないのです。ただ、そのように思わされているに過ぎないのです。
宇宙の中に存在する人間は「小宇宙」であるとも言われていますが、その理由として、科学的に宇宙の構成要素である地球を成り立たせている成分がほとんど人間には存在しているからとも言われております。
この宇宙は過去においてビックバンと呼ばれる大爆発から誕生したと言われております。
その宇宙からつくられた地球と言う星に我々人類をはじめ多くの生命が住んでいますが、過去に二回か三回破壊と再生があったと言われております。
気候の変化により生物が滅亡し、また再生したり、地殻の変動により地球の形態が変化して陸地が変化したり、と言うことがあったと言われております。
人類の住む地球に破壊と再生があったと言うことは、同じ宇宙に存在する「小宇宙」と言われている人間も破壊と再生(すなわち、生死)を繰り返すように運命づけられていると言えるのではないでしょうか。
現在の科学の進歩の程度は、生物学者で作家の「柳澤桂子」さんの話では、「地球が誕生してから三十八億年とか言われているが、三十八億年を一時間とすると現在の科学の進歩の程度は二秒間にしか過ぎない。」と言うことです。
柳澤桂子さんは、三十数年もの長きにわたって寝たきりの闘病生活をなさった体験から動物的智慧(本能)に頼るのが一番であるということも言っております。(柳澤桂子さんは戦後アメリカの大学で研究され、帰国後生物学の研究所に勤めている内に全身が痛む病気になり薬や栄養剤の点滴を受けていたのですが、あるアメリカの科学誌に載っていた薬で回復されたと言う方です。多くの著書がありますので一度読んでみてはいかがですか。)
ジャータカ物語のなかに、お釈迦さんが前世において菩薩であったとき、生きとし生けるものを救ったという善行のおかげでお釈迦さんは佛(悟れる人)になれたと言うことが書かれております。(ジャータカはお釈迦さんの前世の物語です。)
「弥勒経」という経典にお釈迦さんの時代の弥勒菩薩がお釈迦さんの入滅後(死後)五十六億七千万年後に兜率天より下りて来てこの世の中の救済に当たると言われております。
これはどうも、佛教においても再生することを言っているのではないでしょうか。
このように考えてみますと、輪廻転生(生まれては死に、生まれては死に、の繰り返し)は否定されるものとは限らないのではないでしょうか。
ところで、六道に堕ちると言われるこの輪廻転生は避けられないものでしょうか。どうしたらその輪廻転生を繰り返さないで済むのでしょうか。それについてお釈迦さんはいろいろな経典に悟りへの道を教えてくれているのです。輪廻の世界を断ち切らない限り、生死は繰り返されて、過去・現在・未来へと続いて行くのです。
(兜率天=この天は、将来佛となるべき菩薩が地上に下りるまでの最後の生を過ごす場所であり、お釈迦さんもここから白象に乗って摩耶夫人の胎内に下ったと言う。)
(天=佛教では宗教的理想の境地を表徴するもので、神を意味すると同時に、神が住む場所をも意味する。)
問題については、『心の世界』『気功療法の応用』にも書いてあります。瞑想の極意も書いてあります。
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内容
戦前=軍国主義教育
戦中=軍隊(旭川―釧路―東京=東京大空襲―長野―終戦)
戦後=昭和21年(神戸=MPと遭遇)-昭和22年(東京=進駐軍の横暴)
戦後海外で活躍した旧軍人など。