始めは、ボンッという音!

 

なにか外でぶつかったのか、重い

 

ものが落ちたのか?それでも

 

慌てて観に行こうというほどでは

 

なかった。しかし、近かったので

 

やむなく、重い腰を上げた。

 

玄関から出てすぐに、眼の前に

 

佐川の宅急便の2Tトラックが

 

停まっていた。運転手がうろうろ

 

しながら、携帯でなにか話して

 

いる。

 

そのトラックの裏側でなにかあった

 

ようでちらちら光と煙が見えていた。

 

何かがあった。

 

どこか近所の人(見たことがない)

 

が二人、あとで夫婦だとわかった、

 

うろうろして、佐川の運転手の動向

 

を伺っていた。

 

そのうちに「連絡しましたから、僕

 

は配達があるので行きますから、

 

あとはお願いしてもいいですか」

 

と丸投げしていた。

 

何かがあった。のはわかった。

 

トラックの後ろが見える方へ少し

 

歩くと、わかった。乗用車が燃え

 

ている!

 

4ドアの車が前方のバンパーとエン

 

ジン部分がつぶれるように、激しく

 

燃えていた。

 

そこへ僕の前にやはり携帯を耳にし

 

ながら、男が歩いてやってきた、で、

 

「あの車、わたしのです」と外人

 

口調で話しかけてきた。暗かったが、

 

中近東系の外人だった。

 

佐川急便のトラックが出てゆく。

 

よく見ると、炎上車は駐車場に片側

 

が入っていて、周囲に停車している

 

車にも引火するかもしれなかった。

 

それでまだガソリンに引火してい

 

ない!

 

と気づいた。見れば、隣の目の前

 

の家の人か、おじさんがガーデン

 

ホースで消化するつもりだろう、

 

水を出している。おいおい、ガソ

 

リンに引火するし、水じゃ消えな

 

いのを知らない。もっと酷いのが

 

燃えている側に消火器を抱えて

 

持ってきている30代か、男の人が

 

いて、こちらもヤバかった。

 

その時、こちら側で女性がいつの

 

まにか二人になっていて、危ない

 

から離れて、と金切り声で叫んだ。

 

まともなのは女性のほうだった。

 

どうやらそれで気づいたのだろう、

 

こちらもまだ消防が来るまでは

 

近くにはいないほうがいいので、

 

家に入った。

 

車は1台で炎上したので衝突事故

 

ではなかった。運転手も急に

 

爆発したと言っていた。

 

あとは警察に任せたほうがいい。

 

少しして、消防も来て消化した

 

らしい。パトカーも来て、事情聴取

 

になった。

 

 

画像では見えづらいが、パトの

 

向こう側で消防員や警察官で現場

 

検証をしている。

 

1本隣の道路では運転手に事情聴取

 

をしていたのだろう、運転手が呼ん

 

だのか、白い乗用車、とパトのバンが

 

停まっていた。

 

 

始めに聴こえたのはエンジンの爆発

 

音だったらしい。無事にそれだけで

 

済んだので、自動車部品が飛んで

 

来るといった2次被害は避けられた。

 

 

これで終わりなのが、なにかあっ気

 

ないくらいだった。推理作家だった

 

故・山村美沙だと思ったが、パトカー

 

や救急車が通ると、すぐさま家を

 

飛び出して追いかけたそうだ。

 

なんで?

 

取材だそうだ。何があったのか、

 

そういう小さい事件の度に飛び出た

 

というから、作家根性と言うか、

 

日常からヒントを拾うことをよく

 

知っていたのだろう。現場ではなに

 

かしら新発見があるのを知っていた

 

のだろう。でなければ、机の前で

 

トリックを考えて、うんうん唸って

 

いただろう。そのせいか多作で

 

65歳の若さで心不全で千代田区の

 

帝国ホテルで亡くなっている、執筆

 

中だった。

 

作品は150作以上を書いていて、

 

京都を題材にしたものが半分を超え

 

ているようだ。

 

僕には平和だった頃の作家だという

 

気がする。この車炎上で運転手が

 

アラブ系?だったので、ガザ地区

 

がどうも思い出される。ミステリー

 

作家だったらこの事故をどのように

 

話を膨らませるだろうか。

 

来月にはもう卒業シーズンになる

 

のだ。アフガンの暫定政府はタリバン

 

なので、女の子は小学校までしか

 

学べない。コーランの独自の勝手な

 

解釈で人権が奪われているわけだ。

 

確実に精神不安があるのだが、彼女ら

 

には卒業シーズンは来ないのだろう。

 

 

いろいろと連想させられる夜だった。