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年末年始に台湾に行ってきました。最初はまだ行ったことない国も選択肢にあったけど、あえて2回目の台湾に決めました。
前回は大学1年生のときに友達と2人で行った3泊4日の台北ツアーで、台湾に行ったというよりは台北市に行ったという感じ。日本旅行で23区しか行かないみたいな。日本人の台北旅行ド定番、小龍包、九分、シャンプー、足ツボ、夜市場、うぶ毛取り、原住民ダンスショー、などをさらっとなぞって、ガイドに免税店を連れ回されて疲れ、「台湾って3泊4日で充分だなあ」とか、今思うとすごく失礼なことを思ったのでした。当時中国語も「にーはお」と「しぇいしぇい」しか本当に知らなかったし、勉強するつもりもなかった。
今回は、台北だけじゃなく南部にも行って、勉強中の中国語も使って人と出会って、ちゃんと「台湾」を「旅」しようと思いました。


2012年12月28日。国際線だからって3時間も前に成田にいるのはシロウトね、とか余裕ぶっこいておりましたところ、日暮里から成田直通のスカイライナーが年末で満席、普通列車でかなりギリギリに到着。旅行会社のカウンターを見つけてホっと一息ついていたら、係のおばさまがやって来て「飛行機が1時間遅れることになりました、すみません。でもその遅れがなかったらあなたは間に合っていませんから」と公衆の面前で怒られる。こんなに恩着せがましい「すみません」があったとは!いや、すみません。私こそがTHE・シロウト。改札から3階の出発ロビーまでダッシュしたから太ももと肺が痛いし、完全に出バナをくじかれたのでした。

出発は13時。台湾まで3時間半。映画を観ていたらあっという間。到着したのは台北市内から40キロほど離れた桃園空港。イミグレーションを抜けるとハデな牛のオバケみたいなオブジェと、まゆげがつながったウサギのオブジェを見つける。変すぎる。すごく好き。
外へ出るとまず湿気を感じる。12月だけどパーカー1枚で余裕の気温。最高だ!
市内行きのバスを探してチケットを購入し、2,30分並んでいると係のおじさんにめちゃくちゃ大きい声で呼ばれる。そのおじさんに乗車の時に行き先を聞かれたけど、ビビって「た、たいべい・・・」としか言えなかった。ああ、いきなりビビってしまったなあとバスで反省していたら、ホテルの最寄りのバス停をスルっと通り過ぎる。え!なんで停まんないの!って思ったけどそれはさっき私がそのバス停の名前を言えなかったからであって、自ら台北って言ったのであって、それからしばらくするとバスはお望み通り終点の台北駅に停まったのでした。


この日は20時からのライブを予約していたので、こんなロスは許されない。仕方なく台北の地下鉄MTRでホテルのある駅へ引き返す。地下鉄の駅にまたしても変なオブジェ。鳥人間。う、う~ん・・・すごく好き。もっとじっくり観察したいし一眼レフで写真も撮りたいけど、時間がない!


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(首の付け根から水が噴き出しているのも謎)



急いでホテルにチェックイン、荷物を置いてからタクシーでライブハウスのある西門町へ。20時ちょっと過ぎに到着。私と同い年くらいの台湾の歌手、Laraという女の子が出演します。事前に台湾のライブハウスのサイトをいくつか調べて、日程に合うライブの出演者をYouTubeの公式PVで予習してから予約したのでした。はじめはどんな歌手かあまりよくわからずに、どちらかというとライブハウスに行きたい気持ちで向かったけど、Laraはものすごく良かった!声量があるけどとても繊細で、中国語で歌詞の意味よく分からないのにスっと心に響いてくる歌声。どの曲もメロディアスでノリやすい。特にエルヴィス・プレスリーのカバーが本当にかっこよかった。MCも私の中国語の勉強不足で何言ってるかほとんどわかんないんだけど、リスニングの教材にしたいと思うくらいのかわいい声と明朗快活なテンポの良さで、内容はよくわからないけど好感度がものすごく高かったのでした。
この日のライブはみんな席についていたからなのか、イベントによるのか、客層によるのか、これが台湾のノリなのかよくわからないけれど、客席はちょっと静かで、身体を揺らしたりしてノっている人は少なかった。わたしが一番揺れてた。あと、アンコールは日本だったら無言でゆっくりめの手拍子をするのがお決まりだけど、台湾はどんな感じかと観察したら、lalaが退場するやいなやみんながそれぞれに「アンコーーーーー!」と叫んでいた。わたしも「あんこーーーーー!」と叫んでみた。

22時にライブが終了して、これから物販とサイン会をやりますということだったので、急いでCDを買ってサインの列に並ぶ。興奮していたので気付けば列の3番目くらいをゲットしていて、順番はすぐにまわってきました。「你好,初次见面!我从东京来的。音乐会太好了,谢谢!(こんにちは、はじめまして!東京から来ました。ライブめっちゃよかったですありがとう!)」と言うと、「TOKYO!?ARIGATOU!」と返してくれた。横にいた女性のマネージャーさんらしき人も「TOKYO?!」ってびっくりしていて、今日のライブのために日本からやってきた大ファンの人みたいな感じになってしまった。いいけど。でも、だからもっとすごく喜んでくれるかなとも思ったけど、なんとなくちょっとひいてた感じがした。


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(「にーはお」しか知らなかったら並ばなかったかも)


ライブが終わってお腹がすいていることに気付く。22時をすぎても昼間の原宿みたいに活気がある西門町を、食べ物を探してぶらぶら歩く。飲食店よりも、服屋や雑貨屋やゲーセンが多いなあ。中高生向けっぽいファンシーショップもキラキラピンクな輝きを放ちながら営業中。
しばらく歩くと、移動式の小さな屋台がいくつか並んでる通りに出ました。魚の練り団子の串と、揚げ豆腐、鳥のモツなどを買う。40円とか、高くても150円とかだけど、全部おいしい。アツアツのものが道ばたで気軽に買えることに尊さすら感じる。あったかい食べ物は無条件で身体と心をあっためるのに、日本だとこうはいかないよね。数百円ですぐ買えるあったかいものは、コンビニの肉まんかファーストフードくらい。たとえ添加物が多くたってあったかいは正義だと思う。

立ち食い、歩き食いが普通なのに道がすごくきれいです。屋台で何か買えばすぐに出るはずのゴミもあんまり落ちていないし、道に設置されているゴミ箱もあふれてない。

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(まるで昼間みたいに活気がある。小さい子供もいる。)



また少し歩くと、行列ができている路面店を見つける。30人くらい。回転もはやそうだし、そんなに並ぶほどおいしいのッ?!って思わず気になったので並んでみることにしました。並びながら観察していて、なにやら麺類の店であることが判明。麺が入った紙のカップを受け取ったお客さんは、そのまま店の前で立ち食いしている。10分弱並んで、私の順番がまわってきたので、小サイズの麺を注文して、私の麺がカップに盛りつけられるのを待つ。2人のお兄さんがペアになって機械のように無駄のない動きでカップに麺を盛ってゆく。一糸乱れぬその動きはいいんだけど、鍋のまわりに麺が飛び散っていて汚い。でもそれも気にならないほどおいしそうなダシのにおいがする。パクチーをのせて完成。カップとレンゲを受け取っていよいよ試食。あれ?麺なのにレンゲだけ?お箸は?だけどまわりを見回すとみんなレンゲで食べているよう。一口食べるとその理由がわかる。麺がものすごく柔らかくてすぐに千切れ、全部えのきくらいの長さしかない。例えるなら日本のそうめんを1時間煮たみたいな麺。スープはとろみがあって、かつおダシの味。煮過ぎたそうめんとかつおダシなんて、知らない味じゃないなのに、なぜかやたらうまい。


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(あったかくてドロドロ。立ち食いは楽しい!)




そのあとまた地下鉄MRTに乗って、ホテルの横のセブンイレブンで見慣れないジュースとおでんを買い込み小さな部屋に戻りました。


続く!
台湾日記2「台北動物園の多摩動物園っぽさ」