「お待たせしましたーっ!!!」
というのは、小田和正さんがライブのときに必ず始まりのときに叫ぶことだそうです。それほどファンを大事にしていることが伺えます。ああ、今年三重でライブがあったけど、都合が悪くていけなかったんですよ。三重県民としては、来年以降の三重のライブが開催される事に期待しましょう。
さて、なにを待たしていたかというと、レビューですね。
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[SIDE-A]
Track01 思いのままに
オフコースの曲で一番のお気に入り。「i」にも収録されている。出だしのコーラスが非常に印象的である。このあとの路線の方向がはっきりと見える作品。「誰れにも ぼくのゆく道を 止められない」という歌詞にもあるように、非常に強い主張が伺える。
Track02 恋を抱きしめよう
この作品でも、コーラスをふんだんに使っており、5人時代の本格的な到来を印象付けた。アレンジもバンドを意識したものに変化している。アレンジは鈴木康博さんが主に行っているといわれており、職人技の編曲でもある。女性をくすぐるような歌詞とマッチしている。
Track03 その時はじめて
ややロックな雰囲気もかもし出すが、実際は多少以前のオフコースの雰囲気も残した曲。ただ、アレンジの分オフコースのイメージを覆そうという意識も見られている。
Track04 歴史は夜つくられる
鈴木さんの曲だが、キーボードから始まっている比較的数少ない曲。前半3曲と比べてかなり落ち着いた曲。ただ、今までの作品に見られなかったコーラスワークがあるなど、先進的な取り組みも徐々に現れてくる。
Track05 愛を止めないで
オフコースの代表曲に数えられる1曲。「眠れぬ夜はいらない もういらない」という歌詞が、以前の作品の決別とも見られる。前進的なイメージをつけるための作品であろう。次からB面だが、B面ではさらなるイメージチェンジがあるとの予告とも受け止められる。
[SIDE B]
Track06 SAVE THE LOVE
早速期待を裏切らない曲が出てきた。非常に男気のある作品。しかもこの曲だけ8分あるという恐ろしい作品。サウンドが以前のオフコースではあり得なかった、非常にエレキギターが効く作品となっている。
Track07 汐風のなかで
一転しておとなしい作品に。さよならのB面曲としても収録されているので、案外聴いたことのある人も少なくはない。EMI側は夏の曲としているが、果たしてこの曲は夏の曲だろうか?なぜそう思うのかというと聴いてみれば分かるはずである。
Track08 愛あるところへ
キーボードから始まる作品はこのアルバム中2作品目になる。SAVE THE LOVEの反動からか、アコースティックな雰囲気も残す曲が続いている。過去を振り返るような歌詞から、以前の自分たちを気にした詞なのかもしれない。
Track09 生まれ来る子供たちのために
非常にメッセージ性の強い楽曲。本人が気に入っており、さよなら大ヒット後の次のシングル曲としてこの曲が選ばれた。この曲を締めとするのは非常に良い選択でもあったと思う。なお、「i」のDisc-2もこの曲が締めとなっている。君住む街へと結構迷うところだが。なお、この曲のあとに「いつもいつも」が収録されている。前作「FAIRWAY」では隠しトラックとなっていたが、今回は公式に収録された。
全体評価:☆☆☆☆☆
文句なしで5段階で5です。メンバーが一番油の乗る時期であり、後に全盛期を迎える彼らの作品としては非常に出来が良い。コーラス・アレンジ・詞、どれをとっても欠けるものがない。この作品から、プロデュースは完全に自らが行う「セルフプロデュース」方式となった。それもあって、気合も入っていたのだろう。それがはっきりと伝わってくる。
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[SIDE A]
Track01 心はなれて(インスト)
We are overという文字を並べると、解散を意味するようにもとられている。否応なしにもその終焉の道への序章を歩み始めるかのような作品。
Track02 愛の中へ
Yes-Noを髣髴とさせる甘い歌詞が含まれる作品。なお、シングルカットされており、このアルバムと同時発売している。そのため、チャートではあまり順位が高くはないが、ファンからの人気は高い。
Track03 君におくる歌
このアルバムでは鈴木さんの楽曲がかなり少なくなっている。その中の数少ない曲。多少暗い曲だが、終焉への道が徐々に進んでいるようなことを暗に示している。「僕が君に別れを告げたこと」と歌詞にはあるが、もしかしたら「君」というのは小田さんのことなのかもしれない。
Track04 ひととして
この作品としては解散が考慮されたこともあり、別れの歌が多いのが事実だ。この曲もその一つである。勝手な空想で申し訳ないが、君におくる歌へのアンサーの意も込められているのだろう。つまり、鈴木さんの脱退は避けたいことであったのだろう。
Track05 メインストリートをつっ走れ
アルバム中貴重な男気のある作品。自らの心境も含まれており、ただ男気があるだけの印象を与えるだけではない。2曲前の「君におくる歌」のように、メッセージ性の強さもうかがい知れる。
[SIDE B]
Track06 僕のいいたいこと
この終焉への道も、中盤に。自分としては、まだこの曲がある意味が理解できないのだが、将来的に理解できる日はきっと来るのだろう。松尾さんの作品の中では出来はあまりよくはないように見える。
Track07 哀しいくらい
表向きには相手と自分とのすれ違い、裏としてはまだ終焉を迎えたくない気持ちも含まれている。暗い作品が多くなってしまうためか、前向きな作品はこのアルバム中には出てこない。
Track08 言葉にできない
言わずと知れたこの名曲。説明不要。
Track09 心はなれて
先ほどインストで掛かったが、こちらは歌詞も入っている。「私の願い」以来のピアノ曲である。非常に高音を使っている楽曲でもある。終焉は余りにも地味なものになってしまっている。
全体評価:☆☆☆☆★
さすがにThree and Two以上の評価を出すことは残念ながらできない。当時のファンは本当に解散してしまうものかと思っていた人も多く、あの大ヒット曲の影響でこのような結果を生み出したのかもしれないと思っている(そのために、「あの曲」を私は嫌っている)。それがマイナス点となってしまった。
結構時間が掛かりました。参考にするかしないかは、あなた次第です。あと、説明足らずな点もあります、ご承知置きくださいませ。