映画「約束 名張毒ぶどう酒事件死刑因の生涯」を30日土曜日に観てきました。
この事件は、昭和36年三重県の名張の村でおこった事件(名張ぶどう酒事件)で、懇親会の場に出され
たぶどう酒を飲んだ女性が5人死亡したものです。犯人とされた奥西勝は一度犯行を自白し、逮捕後警
察に自白の強要をされたと主張し、1審で無罪になったが、2新で死刑判決となり、昭和47年に最高裁で
死刑が確定した、戦後唯一逆転死刑判決になった事件です。その後、86歳になった奥西さんはいまだに
拘置所に閉じ込められています。
私自身この事件の存在は、エキストラに参加してはじめて存在を知りました。
この映画は東海テレビが制作し、東海地区ではすでにテレビ放映されたもので、映画館でも放映されるこ
とを知ってぜひ観に行きたいと思ってました。
でも、京都、滋賀では残念ながら上映されておらず、東京と名古屋ぐらいでしか最初観ることができなか
ったので残念に思ってましたが、最近大阪(第七芸術劇場)でも上映されることを知りさっそく足を運びました。
で・・・チケットを買うときにやたら列ができていたので、やっぱ関西ではここしか上映していない、しかも短
期間上映ということでたくさんの人が詰めかけているんだと・・・・・
実は上映後に斎藤潤一監督と樹木希林さんの舞台挨拶があることになっていたんです。
わたしは、全然このことを知らなかったんでそういうことだったのか~と思い、
めっちゃいいときに来たな~と喜んじゃいました。
舞台挨拶は、会場にいる人から監督、樹木さんへの質問という形式で進行しました。
樹木さんはテレビで拝見していたとおりのおもしろいトークでもりあがり、映画の内容が深刻な内容だけに
真剣な意見の交換もなされ充実した内容で満足できました。
とくに奥西さんのこどもが現在はどうしているのか?
映画のなかに登場しないことについての質問では、新しい家族とのからみもあって、さまざまな理由から
取材ができなかったという裏話も聞けました。
また、事件のおこった村を訪ねた人がいらっしゃったんですが、いまだに独特な雰囲気がただよっている
という話にこわいものを感じました。
事件にかかわった人がいまだに住んでいることも含めて・・・・・
最後になりましたが、仲代達也さんと樹木希林さんの演技はサイコーでした。
奥西氏が捕まって村の中を連行されていくシーンがあるのですが、小さなこどもふたりが、「父ちゃ~ん」と
叫ぶ場面泣けました。
奥西さんの母の姿や、奥西が拘置所の正月に鯛や昆布巻きなどが入った弁当を食べてうれしそうにして
いた場面が印象的でした。
また裁判に対する憤りを強く感じさせる映画でした。
この映画はもっと全国の映画館で上映されるべき映画だと思います。
みなさんにぜひみていただきたい。
いろいろと考えさせられる映画です。
PS
私がエキ参加した場面は、山本太郎さん演じる若いころの奥西さんが法廷に立つシーンと酒屋の女性が
証言している法廷場面の傍聴人でした。
この作品に参加できてよかったと思います。