被災地との交流PartⅡ 6 | やえちゃんのブログ「自分らしく輝いて生きるために」

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心のことやスピリチュアルなことを中心に、大好きな大島優子ちゃんやAKB48のこと、日々感じたことなどを書いていきます\(^o^)/

いつも読んで頂いてありがとうございます。
今回は、握手会に来た山田町の子供たちとの交流のお話です。


星


岩手県山田町の皆さんと子供たち、ご当地ヒーロー・マブリッドキバさんとの交流

【マブリッドキバ Google+】より


(続き)
2012年10月7日、岩手県の滝沢村でAKB48の全国握手会があった。

AKB48グループの皆さんが被災地の山田町を訪問して、
一年半の月日が経っていた。

この握手会に前記事でも紹介した山田町の子供たちが行くことになったんだ。

会場には山田町から親御さんがお子さんを連れて到着した。
親御さんからお子さん達を引き受け、握手会場内ではウチのスタッフが付き添う。
そしてお子さんは会いたいメンバーの皆さんに会いに行くという感じになった。

オレの担当はいつも通り大島優子さん。
そして付き添うお子さんは、中学生の女の子。
この子は山田町の子供代表としてAKB48、SKE48、NMB48さんに。
感謝状を書いてくれた子だ。
山田町訪問から一年半、会うのを心待ちにしていた。

この子は震災で家族こそ無事だったが、海からの燃料火災が起きて、
目の前で家と全てを失った。
その後は家族6人で仮設住宅で暮らしている。
女の子は恥ずかしがり屋で、あまり笑わない子だ。
親御さんは、以前はいっぱい笑う娘だったんですよって言っていた。
辛く厳しい閑居を乗り越えられたのは、
心のどこかで大好きなAKB48のメンバーさんと、
気持ちが繋がっているのだという希望の力によるものだった。

早速、女の子に付き添い、会場に入り、レーンに並ぶ。

しかし、女の子は初めての握手会と、憧れの優子さんと会うということで、
極度のプレッシャーと緊張でガチガチになり、笑顔は無かった。
オレは緊張をほぐすために、色々と並びながら女の子に話をした。

「とにかく、オレが優子さんに紹介して、すぐにバトンタッチするから、
 自分が思うように伝えるんだ。自分が決めてきた言葉を伝えるんだよ」

女の子は小さな声で言った。

「感謝状とか返事とか。お礼が言えればいいな。
 私のことはわからないと思うから、握手してありがとうって言えれば…」

初めての握手、たくさんの人、女の子は完全に緊張で委縮してしまっていた。
さらに女の子が小さな声で言う。

「優子さんは、きっと私が行ってもわからないよね」

オレは今まで会ってきたメンバーさんの笑顔が、何故かよぎってしまった。
子供の伝言を聞いて泣いてくれたメンバーさん、笑ってくれたメンバーさん達。

オレは女の子に言った。

「握手会ってのはメンバーさんが覚えているか、
 こっちを知っているかは問題じゃない。
 自分なりに大好きなメンバーさん達に気持ちを伝えて、
 応援することが大事なんだ」

女の子は、

「うん、よく考えたら、優子さん今日、私を待っている訳じゃないよね。
 いっぱいのファンの人と握手するんだもんね。
 だから、私もお礼を言わないと」
って決意した。
でも手は震えていたので、オレはうまくいくからと励ました。

そして列は進んで、いよいよ優子さんまであと数人というところまで来た。

オレは何回も握手ができる機会がある。
でも、この女の子は今日しかない。
そう考えると、オレはただ優子さんを信じるしかなかった。
いや、信じていた。

見ると、剥がしは早い。
これはオレができる限り早く伝えて、
すぐに繋いで女の子にできる限り時間を回さねばと判断した。

そして、優子さんとの握手がやってきた。

「いつもお世話になっています」

「あー!来ましたね!お久しぶりです!お体は…」

「すみません!山田町の感謝状を書いた子を連れてきました」

会話を切って、後ろの女の子を指差す。
それまで満面の笑顔だった優子さんは一瞬「え!?」となったが、
目を細めて微笑んでくれた。
そして頷いて、オレに言った。
「はい。任せてくださいね」

優しい受け答えだった。
今まで握手をしてきたが、優子さんは嘘をつかない。
約束を守れるときにだけ見せる顔だった。オレは確信をして、すぐに離れた。

後ろで会話が聞こえる。

「ありがとう。よく来たね。嬉しかったよ。ありがとうね。待ってたんだよ」

「あ…あの、感謝状とお返事、ありがとうございました」

オレは、北原里英さんに田野畑に来てくれたお礼を伝えてテントを出た。
外で涙をこらえるのに必死だった。

『待っていた』

その言葉が嬉しかった。

そして、会場の外で女の子と待ち合わせる。
女の子は少し微笑んでいた。
残りの握手券をどうするのか聞くと、できる限り優子さんのところに行って、
みんなの分までお礼を言って、最後まで応援してあげたいと女の子は言った。


星


優ちゃんは、本当にすごい子です。
女の子が欲しかった言葉を知っていたみたいに、
すっと言葉にしているんですから。
勘がいいというか、たぶん人の心が読む力があるんだと思います。

次回は、この続きです。お楽しみに(^-^)