腎不全

 

これが母の病名だった。

 

腎機能が低下するため、体内の毒素を排出することができない。

 

通常であれば、人工透析をするレベルであったが、そのための手術を本人が拒否した。

 

排出されるものの中にカリウムがあるが、腎機能低下により、体内のカリウム濃度が高く、

 

一定のレベルを上回ると心不全を起こし、死に至ることを告げられた。

 

「末期」と聞くと癌が思い浮かぶが、腎不全にも末期があるらしい。

 

母がまさにそれだった。

 

「用を足す」

 

なんとも色気のない行動ではあるが、これがどれだけありがたいことか身に染みて分かった。

 

日常の生理現象にこれほど感謝できるようになったのは母のおかげである。

 

私たちが当たり前に行なっていることにも、1つ1つ意味があり、そのおかげで生きていける。

 

「人生はありがたいことの連続で成り立っている。」

 

親は死ぬ間際まで、子ども達に何かを気づかせようとする。

 

それを母は伝えたいのではないか。