【タイ】タイ民間航空庁(CAAT)は3月9日、中東での武力衝突が長期化した場合、航空燃料価格の急騰を受けて航空各社が運賃の引き上げを余儀なくされる可能性があると警告した。すでに欧州路線では航空券価格が大幅に上昇しているという。
情勢悪化を受けてジェット燃料価格は1バレル当たり70~80米ドルから、発生後1~2日でほぼ3倍に跳ね上がった。燃料費は航空会社にとって最大級のコスト要因であり、各社が自助努力で吸収できる範囲には限界があるとし、最終的には利用者に転嫁される可能性が高いとの認識を示した。
CAATは燃料供給業者に対し、既存在庫を理由に過度な値上げを行わないよう要請し、市場動向に即した価格調整を求めている。紛争が続けば、航空会社は事業計画の見直しや燃料調達の柔軟化を迫られ、利用者確保とコスト増への対応の両立が課題になると指摘した。
国際線ではすでに影響が顕在化しており、特に欧州方面の運賃が急騰。中東の主要ハブ空港での混乱を避け、アジアからの直行便を選ぶ利用者が増えたことで需要が集中し、座席供給が逼迫している。一部路線では運賃が2倍以上に上昇したという。シンガポール航空、キャセイパシフィック航空、タイ航空など、アジア~欧州路線を運航する主要航空会社全体に影響が及んでいる。
国内線についても、燃料費の上昇に伴い運賃が上向く可能性はある。ただ、鉄道やバスなどほかの交通機関との競争があるため、上昇幅は限定的になるとの見方を示した。
(newsclip.be 2026年3月10日)
