2月末から
毎日
毎日
降る日も
照る日も
ほーほぺちょ
ほーけきょ
ほーほぺちょ
ほーけきょ
夜明け前から
日中も
日暮れ前まで
かわいくて
明るくて
前向きな
ほぺちょと
涼やかな
ほけきょの
かけあいが
きこえてきて
春を告げ
夏も越え
氣付いたのが
一昨日
合唱に何か物足りないと
思ったら
ウグイスが
突然の
脱退宣言
ぱったり
きっかり
きっぱり
歌うのを
やめてしまった
家の近くだけじゃない
山じゅうで
ウグイスの
声が
きこえない
わたしは
誤解していた
ウグイスは
毎年春に練習をして
ほーほけきょ
けきょけきょけきょ
とフルコーラスできるように
なるんだってこと
そうすると
お嫁さんが来てくれるってこと
でもそうじゃなかった
ほぺちょくんは
ずっと
ほーほぺちょだけ
もちろん
ほーの部分は
べらぼうに
上手くなった
でもそのあと
明るいほぺちょが
いつも続くから
なんだか
微笑ましかった
ほぺちょくんは
毎日歌っていたから
家庭環境はわからないけれど
ほぺちょくんは
明るくて前向きで
素敵よって
ウグイス女子に紹介したいくらい
身内びいきで
毎日きいていた
いつしか
歌がきこえるのが
当たり前になっていたらしい
この脱退は
効いた
こころにぽっかり穴が開くほどに
セミたちの声は
いまもにぎやかで
他の鳥たちの声も
いつもどおり元氣いっぱいだし
夜には
秋の虫も鳴きはじめた
でも
なによりも
ウグイスが
歌うのを
やめたことで
夏の終わりを
実感したんだ
