こんなに
壮大で
すばらしい
世界が
あるなんて
子どものころですら
オペラが
歌でできた
舞台だって
おぼろげに
知っていた
ミュージカル映画より
もっと
荘厳で
難解な世界
だからこそ
ずっとずっと
水に閉ざされた
戸のように
開けてみようとしなかった
実は
その氣になりさえすれば
いとも簡単に開くとも
知らずに
オペラグラスの向こうには
世にも美しい
光景が広がって
指揮者の振るタクトの
まほうに
かけられて
ただただ
幸せな気持ちで
魅入る
世界の悲しみも
個人的な
事情も
なにもかもが
そのときばかりは
舞台の前に
ひれ伏していた
