いつもは

 

涸れていて

 

石ころだらけの

 

殺風景な川

 

橋もかかっているけれど

 

ごつごつ道をものともしない

 

ジムニーなら

 

川底まで

 

下りていける

 

水はないから

 

それでも

 

地下には

 

雪解け水を

 

秘めていて

 

あるとき

 

じわりじわり

 

滲み出したかと思うと

 

次第に

 

こんこんと

 

湧き出し

 

くっきりとした

 

蛇の尾の川になる

 

清廉な水は

 

飛び上がるほど

 

冷たく

 

氷のようでいて

 

そのまま飲めるほど

 

美しい

 

もっと

 

近づきたいけれど

 

何も寄せ付けない

 

凛とした

 

自立