あなたを

 

お迎えしたときは

 

枯れ木のようだったし

 

葉っぱが出てくるのも

 

紫陽花や他の木々に比べて

 

ずっとずっと

 

遅かったから

 

瑞々しい葉っぱが

 

枯れ木のような細い細い枝から

 

出てきたときには

 

見た目で枯れているかどうかは

 

わからないもんだと

 

思いました

 

人間も

 

そうですね

 

車で走っている間にみる

 

家々の百日紅は

 

早々に

 

赤や

 

ピンクや

 

白の花を咲かせて

 

ゆらゆら

 

風にゆれていたけれど

 

7月になっても

 

8月になっても

 

あなたは

 

葉っぱのままだったから

 

今年はもう

 

咲かないのかと思いました

 

でも

 

8月の半ばになって

 

実のようなものがついて

 

これはきっとつぼみだよね

 

だよねだよね

 

と何度も確認したくなったけれど

 

マイペースなあなたには

 

鬱陶しいだろうということは

 

想像できましたし

 

きっとつぼみだと

 

わたしの中でもわかっていましたので

 

こっそりわくわくしていました

 

するとすると

 

あるとき

 

本当に

 

ピンクのお花が

 

咲きましたとさ

 

ずっとずっと

 

待っていたよ

 

あなたのように

 

焦らず

 

驕らず

 

わたしも

 

生きていきたいです

 

ありがとう

 

ありがとう

 

ありがとう

 

わたしの

 

ピンキー百日紅

 

ピンキーダイアモンド