ねえ

 

わたしのことを

 

思い出して

 

あなたは

 

池のほとりで

 

ひとり

 

釣りをしていた

 

あなたは

 

海辺で

 

天涯孤独の身になった

 

あなたは

 

海が暴れて

 

波が次々と

 

道を覆っていくのを

 

目にした

 

川は溢れ

 

あなたに迫った

 

水は

 

あなたを

 

恐れさせる

 

一方で

 

水は

 

あなたを

 

招き

 

魅了する

 

どんなに

 

恐ろしくても

 

近づき

 

見て

 

できることなら

 

触れてみたいと思う

 

何度そこで

 

おわりを知る

 

ことになろうとも

 

水がなくては

 

もともと

 

存在することは

 

かなわないのだから

 

いまでも

 

わたしは

 

水に

 

招かれる

 

わたしは

 

水を恐れ

 

同時に

 

強く

 

魅かれる