祓い清めの稲光

 

雷鳴のあとの

 

めぐみの雨

 

ハチの巣にも容赦なく降りかかり

 

からからの紫陽花や

 

こうべを垂れたひまわりや

 

大地を潤す

 

雨が降りやんだのちも

 

雲が幾重にも

 

幾重にもかかり

 

空を低くする

 

分厚い雲の

 

向こう側に

 

うっすらと明るい場所がある

 

だんだんと

 

光の範囲が広がり

 

まばゆさを増していき

 

雲を

 

掃っていく

 

到底望むことはできないと

 

思っていた

 

お顔が

 

少し

 

光の場所からずれて

 

きらびやかに

 

覗く

 

時間をかけて

 

ゆっくりと

 

姿をあらわした

 

光り輝く

 

お月さまと

 

向き合う

 

ここで生まれ変わったことを

 

感謝し

 

涙とともに

 

誓う