すぎな姫
わたしは
あなたのことを
誤解していました
つくしの
袴時代はかわいいけれど
清楚な袴を脱ぎ捨ててみれば
髪の毛ぼうぼうの
やまんばになり
ぬいても
ぬいても
どんどん
どんどん
はえてきて
大変なことになるって
でも
あなたと
たたかうなんて
意味のないこと
あなたは
それだけ
生命力に
あふれていて
地下から
豊かな
栄養を
吸い上げているっていうことだから
その栄養を
お裾分けしていただくことにしました
袴と裾って字が似ているもの
うふふ
あなたはいくらでも
生えてくるし
抜こうとしても
容易には抜けずに
必ず千切れます
だから抜かずに
ちょきちょきして
洗って乾かす
乾かしたのはそのままお茶になるし
ホワイトリカー漬けで
チンキにもなる
とりあえずは
どんどんお茶で飲んで
すぎな姫の生命力と
図太さを
わたしも
いただくわ
ありがとう
