その刹那
空の飛び方を
また
思い出せる
ような
氣がしたんだ
あなたが
遠くへ行くことになって
まわりの人たちは
さまざまに羨んで
勝手に
私の行く末を
決めつけた
けれど
私は
行かないと
決めたんだ
変化より
現状維持
新しい場所での
心機一転ではなく
好きでもない今の場所での
変わらない日々
ひどく
自分らしくないように思える
選択をした後で
もう
与えられた変化に
飛び乗ることすらできない
私なのか
とがっかりした後で
空をみていたら
また飛べるような
そんなかすかな
予感があったんだ
静の中に
実はとてつもない動があって
動の中にももちろん静がある
ぱっと見ではわからない
燃えていたようで
どこか
投げやりにやっていた仕事
主体的に動いていたようで
どこか
流されるままに生きていた自分
楽しいことも
やりたいことも
ほしいものさえ
なかった日々
生きているようで
本当には生きていなかった日々
感情があるようで
実際は枯れかけていた日々
そういうものに
あらためて
ひとつ
ひとつ
向き合うために
用意されたみち
わかりやすくて
うすっぺらい
吹けば飛ぶような
ニセモノを
ひとつ
ひとつ
はがしては
捨てていく歳月
少しは
振り返ってみてもいいけれど
決して
自分を
責めないで
だって
すべて
必要な
過程だったんだから
やってみないと
わからなかったでしょ
待っていたよ
さあ
殻を割ってごらん
すべては
愛のために
はかりしれない
大きな愛のために
