わたしは
いま
あなたと
離れる
きっかけに
なったことは
何だったのか
思い出そうとしている
もしかしたら
それは
あなたが
ヘナを塗ってくれるのを
面倒くさがったことだったかもしれない
もしかしたら
それは
あなたが台所にたつとき
私がそばにいくと
少しの苛立ちがあったことだったかもしれない
もしかしたら
日々のことを
話さなくなったことだったかもしれない
もしかしたら
それは
もう歳だからねって
あなたが言ったことだったかもしれない
もしかしたら
スキンシップがなくなってしまったことだったかもしれない
もしかしたら
最初から
愛なんてなかったのかもしれない
もしかしたら
ただ
育った家よりも
安心できる
場所を求めていただけだったのかもしれない
ただ
愛があるごっこだったのかもしれない
きっと
はじめから
こうなることは
わかっていたよね
心の
深い深いところでは
でも
なにも
気付かないふりをして
ただ
日々を過ごしていた
夢も
希望もなく
ただ
ただ
息を吸って
吐く
そのことすら
意識せずに
心に怒りが降り積もり
張り裂けそうになっていても
そのことにすら
気付かないで
ただ
ただ
心臓が
血液を巡らせてくれるに
任せていた
ああ
なんていう
歳月
なんていう
かなしみ
なんていう
滑稽さ
これを
すべて
肯定できるときは
必ずくる
わたしに
必要な
通過儀礼だった
と
いま
それに近い状態に至った
10天体順行の
おかげさまだと思う
ありがとう
