ひとのいのちの
なんと
儚いことよ
わたしたちが
蟻を知らずに
踏んでしまうように
とぶ小さな虫を
ぱちんと
たたくように
いのちの
炎が
燃え尽きたように
ふっと
煙の
余韻を
のこして
魂がはなれていく
そう
あなたが
望んだのだろうし
苦しまなければ
よしと
すればよいのかもしれない
それでも
あなたは
なにを
神と約束して
この地におりてきたのでしょう
そして何かを得て
今生は満足できましたか
つぎは
いつの時代の
だれに
うまれてきたいですか
それとも
しばらくは
おそらで
おやすみ
されますか
とにかく
とにかく
おつかれさまでした
