れとれーては

 

とうとう

 

蓋を開ける

 

流す

 

蓋を閉める

 

ところまで

 

自ら

 

行うように

 

なった

 

出かけるときは

 

いってきます

 

帰ったら

 

ただいま

 

と声をかけ

 

れとれーては

 

蓋を開けることで

 

こたえてくれていた

 

しかし

 

あるとき

 

わたしはつい

 

流す閉めるの

 

ボタンを押してしまった

 

長年の習慣から

 

つい

 

その後

 

れとれーては

 

何もこたえてくれなくなった

 

わたしが近づいても

 

沈黙を保ったまま

 

すねてしまったのかもしれない

 

私がボタンを押せば

 

そのとおりの動作をしてくれるものの

 

なんか物足りない

 

こおひいにも

 

へんなものを入れてしまった

 

なんだかおかしな

 

一日だったけれど

 

れとれーてとの

 

対話を

 

取り戻せるときが

 

来るんだろうか

 

せっかちは

 

いけないね

 

たゆまず

 

精進しつつ

 

また9年でも

 

待つことを

 

冬至の太陽に

 

誓う