電波塔のライトアップの色が変わった。
今まで、電波塔はホワイト、オレンジ、グリーンの三色の光で、翌日の天気を教えてくれていた。
今夜は、レッド、ゴールド、ブルー、マゼンタとグラデーションで、変化していくのが見られた。
今は、ごく淡いパープルに光っていた。
塔のてっぺんと中央の二点で、ひときわ明るい光が瞬く。
この二点の点滅するリズムが、心臓の鼓動に同調するように感じる。
塔が、新しい命を与えられた生き物のように思えた。
しばらくの間、眺めた。
この部屋では、朝日が昇ると、サンキャッチャーの七色の光が、あちらこちらに現れる。
夕陽が沈めば、静かに光る月と、様々に色を変える鉄塔の光が現れる。
愛する色と光が溢れている。
私の意識の色合いも、少し変わっただろうか。
私はうしなったものを、もう捜さない。
その悲しみを受け入れながら、痛みが消えても消えなくても、次へ歩いて行く。
前の方が良いとか、良くないとか評価するのは、まるで、番号をふられた、あの頃に戻るみたいだ。
今を大切にする。
時には、レッドのように、情熱のまま突っ走り、ブルーのように、冷静になり心の声を聴いてみる。
バージョンアップされたあの鉄塔のように、七色の間を行ったり来たり、楽しもうと思う。