ギフト〜なな色の羽 -82ページ目

ギフト〜なな色の羽

私の中から産まれたがった言葉やお話を書いています

 辺りが薄暗くなり、気づいた。

 電波塔のライトアップの色が変わった。

 今まで、電波塔はホワイト、オレンジ、グリーンの三色の光で、翌日の天気を教えてくれていた。

 今夜は、レッド、ゴールド、ブルー、マゼンタとグラデーションで、変化していくのが見られた。

 今は、ごく淡いパープルに光っていた。


 塔のてっぺんと中央の二点で、ひときわ明るい光が瞬く。

 この二点の点滅するリズムが、心臓の鼓動に同調するように感じる。

 塔が、新しい命を与えられた生き物のように思えた。

 しばらくの間、眺めた。


 この部屋では、朝日が昇ると、サンキャッチャーの七色の光が、あちらこちらに現れる。

 夕陽が沈めば、静かに光る月と、様々に色を変える鉄塔の光が現れる。

 愛する色と光が溢れている。


 私の意識の色合いも、少し変わっただろうか。

 私はうしなったものを、もう捜さない。

 その悲しみを受け入れながら、痛みが消えても消えなくても、次へ歩いて行く。
 
 前の方が良いとか、良くないとか評価するのは、まるで、番号をふられた、あの頃に戻るみたいだ。

 今を大切にする。

 時には、レッドのように、情熱のまま突っ走り、ブルーのように、冷静になり心の声を聴いてみる。

 バージョンアップされたあの鉄塔のように、七色の間を行ったり来たり、楽しもうと思う。