何を見て、どうマークを外し、ボールを受けるのか
頭を使ってプレーすること』です。たとえば、ボールを受ける前にどうするのか。何を見て、どんな動きをしてマークを外し、ボールを受けるのか。どこにスペースがあるのか、味方はどこにいるのかなどを認知して、プレーを実行していきます。
ボールを受ける前に周りをよく見て、ボールを呼び込む動きをしないと取られる
フィジカルに優れた相手には、それを出させないことが重要』と言っています。スピードに乗らせないことも同じで、一発で奪いに行くのではなく、相手のプレーを遅らせたり、速くパスをつないで接触を回避することで、プレーがしやすくなります。サッカーは賢くプレーすることが重要で、パスを受ける前に相手の逆を突くことなど、相手を攻略するためにどうすればいいのかを教えています
サッカーを理解すること、ゲームを理解することです。
子どもたちが、まず何をトレーニングしなければいけないかというと、「ペルセプシオン(認知)」つまり「観る」ことです。ボールだけでなく、仲間がどこにいるのか、相手がどこにいるのか、スペースはどこにあるのか、「観る」ことを学ぶ必要があります。
そして次に重要なのが、「状況を把握する」ことです。ただ首を振って周囲の状況を見るのではなく、「どこに味方がいるか」「どこにスペースがあるか」など、「分析しながら観る」ことで、目で見た情報をプレーに結びつけていきます。
そして3つ目、周りを分析しながら観た後に、「どんなプレーをするか」を選ぶこと。それが「判断」です。周りの状況をよく見て、ベストなプレーを選ぶことができたら、プレーの実行もうまくいくでしょう。
子どものうちに、トレーニングすべき内容はたくさんあります。よく「周りを観ること、分析し、判断することは何歳から行えばいいですか?」と聞かれるのですが、私は「なるべく早いうちがいいですよ」と答えます。なぜなら、サッカーを理解することが、上達の道だからです。
ボールを思い通りに扱う技術を身につけることと同じぐらい、よりよい状況把握、よりよい判断をすることも学ぶ必要があるのです。
サッカーは動くことだけでなく、どこに立ち、どのような身体の向きを作るかも重要です。ポイントはボールを持っている選手と、自分がパスを出したい相手の両方が観える位置にいること。そして、足は常に動いた状態を保ちます。
ボールを受ける前に周りをしっかり見て、適切な判断
「なぜボールを失ったのか」と質問をします。賢い選手であれば、「強いパスを出すことができなかったから」や「ボールを受ける前に周りを見なかったから」「身体の向きが正しくなかったから」と答えることでしょう。そのようにディスカッションを通じて問いかけ、考えさせながら解決方法を探していきます。
選手たちに「なにを意識してパスをしなければいけないか」を説明することです。そのような問いかけを繰り返すことによって、選手たちは少しずつ学んでいきます。
誰もが18歳になるまで、たくさんのパス練習をしたことでしょう。ですが、いつ・どのタイミングで、どのようにパスをしなければいけないのかといった、「状況把握」や「判断」のともなったトレーニングはあまりしてこなかったと思います。
なぜパスをするのか、なぜパスが有効なのかをしっかりと理解した上で、パスをすることができるようになります。うまくパスをするためにドリブルでボールを運び、相手をひきつけることによってチームメイトがフリーになり、より広いスペースでボールをもらうといったプレーを理解することができます。
子どもたちが保護者に必ず聞かれること。それは「今日の試合、勝った? 負けた?」です。しかし、果たしてそれは最初に聞くべきことでしょうか。育成年代では、勝ち負けが優先順位の一番上ではありません。
もっとも大切なのは、子どもたちが「楽しんだかどうか」です。2番目が「何を学んだか」。そして、3番目が「勝ち負け」についてです。
私は同じポジションのカンテラの選手に、トップチームの選手の映像を見せ、やるべきプレーを伝えています。ひとつのプレー映像を見せることは、言葉で伝えることよりもはるかに効果があります。子どもたちは、自分のアイドルがやっているプレーを真似したい、見たいと思っているからです。