■レバーストロークは短いのが好み
ブレーキレバーストロークは短いのは好みなのでSRAMのディスクブレーキのレバーストロークがジジイには長過ぎ、どうやらSRAM自身も解決策を持ってないこと、仕方がないので自己流でレバーストロークを短くするトライをしたことを以前の記事に書きました。
結果はまあまあ短くはできたのですが、理想にはまだ遠く、しかもブレーキをかけていない状態でもパッドがローターに軽く擦るようになってしまったことは、記事に書いた通りです。
■解決策を考える
というわけで、解決策を考えました。
ジジイの理解ではブレーキの構造は以下の図のようになっています。
前後方向から見た図ですね。
ブレーキをかけていない間はリターンスプリングによってブレーキパッドがピストン側に押し戻され、ローターに接触しないようになっています。
で、ピストンストロークが長すぎるため、バックプレートとピストンの間にスペーサーを入れてストロークを短くした結果が以下の図です。
スペーサーによって効き始めまでのストロークは短くなったのですが、ブレーキをかけていない状態から、ローターにパッドが擦るようになりました。
解決策は、パッドの上の面を削る。です。
もともとリターンスプリングが板バネであり、その構造上パッドの戻り方がローターに対し斜めになってしまいます。
ローターとの距離が一番近いパッド上面を削ってローターに当たらなくすれば、
全体ストロークは短いまま、ブレーキかけていない状態での擦れを無くせるはずです。
■実際にトライした
早速、パッドを取り外して摩擦材の上面を削りました。
ちょっと白っぽくなった部分が削ったところです。
横から見ると、
もともとの表面よりやや斜めに削れているのがわかるでしょうか?
摩擦材を削ることにより、ブレーキ時のパッドがローターに当たる面積は当然少なくなります。
これによって、ブレーキ性能に変化が生じる可能性があることは重々承知です。
■転がりを計測してみた
さて、これで改善できるはずです。
ただ、手感で回してみても改善できたかどうかははっきりしないかもしれないので、計測してみることにしました。
計測方法は、ギヤをインナーXロー(一番軽い組み合わせ)にし、ケイデンス50rpmからタイヤを空転させて停止するまでの時間を測るという方法です。
ギヤとケイデンスの選定理由は、計測時間と回しやすさの兼ね合いです。
それぞれ10回ずつ計測し、最長、最短の記録を削除したのち平均した値を採用しました。
結果です。
基準がノーマルの状態です。
No Padが、パッドを外した状態。
パッドを外したままローターが完全フリーな状態と、基準が同じタイムなので、
ノーマル状態でパッドとローターが全く当たっていないことがわかりました。
次に、w Spacerがスペーサーを入れた状態です。
パッドがローターに少しだけ当たっているため、空転する時間が半分以下になっています。
最後のOP1が、パッド上面を削った状態(スペーサー入り)です。
残念ながら、効果が見られませんでした。
■もっと削ってみた
削り方が足りないかなと思い、もう少し削ってみました。
結構削ったと思います。
これで組み付けて、再度計測しました。
結果は、効果なし・・・
というより、OP1より悪化してしまいました。
原因はおそらく、何度もつけ外ししている間に、薄いアルミでできたスペーサーが曲がってしまい、リターンスプリングの反力が弱いため、それがパッドとローターの隙間を縮めてしまったためだと思われます。
スペーサーの変形はできるだけ直して装着していたんですが、ダメだったようです。
■今回はここまで
対策としては、
1.スペーサーを作り直す。
2.リターンスプリングを強力なものに変える。(素人にはほぼ不可能)
が考えられます.
スペーサーをまたBBQトレーから切り出して同じことをやるのが面倒くさいし、変形対策取らないと同じ結果になる可能性が高いので、今回はここまでです。
改善策準備できたら、またトライしてみます。