七夕のぬくもり | むすび

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天巫泰之



よく行く地元のスーパーでは、毎年、七夕前になると、お客さまたちが短冊に願い事を書いてスーパーの決められた場所に貼るというものがあります。

いつも関心もなく通り過ぎるのですが、たまたま短冊を読むと、一つ目が「家族みんなが幸せに暮らせますように」とあり、二枚目を読むと、「お父さんがアルバイトをしなくてもよくなりますように」とありました。

なんだかうるうるしてきて涙がこぼれそうになったので、三枚目はみないで帰りました。

二度とと生まれ変わらないと思っていた私で、結婚をしなかったので、子育てもしてこなかった私ですが、また生まれ変わったら、ふつうに結婚をして、ふつうに子育てをする平凡な人生を送りたいなと思いました。

                 (了)