ruhaの心音

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心の音を文字に。

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翌日、区役所で婚姻届を提出

晴れて夫婦になった。

「はる!麻里亜めっちゃ幸せや!」

「そや!指輪買いにいこか!」

「ほんまや!」

そう言って宝石店へ

「いらっしゃいませ。どのような物をお探しでしょうか?」

「えっと、結婚したんで指輪を作ろうかなと・・・」

「あら!おめでとうございます!でしたらこれな・・・あれ?上野麻里亜さんではないですか?」

さすが有名人!

「そうです!こちらが夫のはるです!」

えっと、ちゃんとフルネームで言おうか・・・

「ご主人?!えっ?ご結婚されたのですか?」

「はい!先ほど、入籍を済ませてきました!」

言っちゃうんだ^^;

「それはそれは!プレスリリースはまだですよね?」

「はい、昨日決まったもので」
正直すぎる・・・

「ということは、ご結婚の事実を知っているのはまだ、少数ということでしょうか」

「そういうことになりますね」

何がいいたいのだ?

「し、少々お待ちください。店長!!」

奥で何やら騒いでいる

そこへ如何にも店長らしき人が現れ

「上野様、この度はご結婚、誠におめでとうございます!また、当店をお選び頂き心より感謝申し上げます!」

満面の笑みでちょっと怖い・・・

「あの〜指輪を見せて頂けませんでしょうか?」

僕の存在、忘れてない?

「あ、申し訳ございません。ご主人様ですね。ご案内致します」

まぁ無名な僕だから仕方ないか

どうやら別のVIPルームがあるらしい。

「ここでお待ちください。お品物をお持ち致します。お飲み物をご用意致します」

そう言ってメニューを渡された。

VIPだとこういう待遇なんだ。

「じゃ僕はコーヒーで」

「うちも!」

コーヒーが届くと同時に指輪を何点が持ってきた。

「こちらなど如何でしょう?少し値は張りますが、上野様にはピッタリかと」

「麻里亜が好きなのにしたらええよ」

旦那の余裕を見せとかないと!

「どれもええねんけど・・・あ!うち、これがいい!」

ドキドキ

「さすが上野様!うちのデザイナー一押しの商品でございます」

眉唾物だが・・・

「はるもこれでいい?」

「麻里亜が気に入ったならいいよ」

指輪とかよう分からん

「ありがとうございます。では、こちらでご用意致します」

えっ?おいくら万円なの?・・・

「はる!ありがとう!うれしい!」

麻里亜が喜んでいるからいいか。

袋に入れ持ってきてくれた。

「お会計をお願い致します。こちらになります」

えっと・・・1、10、100、1000、1000、10万、100万!

350万円!指輪2本で?!

つづく

と出てきた婚姻届!なんで持ってんだ〜!!
「ママ、何で持ってんの?麻里亜の為に用意しててくれたん?」

「ちゃうちゃう。ママに好きな人ができたらこれで迫ろう思ってな!」

女だ・・・麻里亜ママ、諦めてなかったんだ・・・

「ママ、もしかして彼氏いるん?」

「アホか。おったらこんな時間に来るかいな〜!そや!はる君、イケメンやし、ママと3人で暮らせへ・ん・?♡」

えっと、それは親子でって事でしょうか?それとも・・・

確かに麻里亜のママは、見た目43歳にしては若く見えるし、麻里亜のお姉さんと言われれば、見えなくもない。

「彼氏作ったらお父さんに悪いやん。でも、息子ならありちゃう?」

何があり?

「ママ、はる誘惑したら承知せいへんで!麻里亜と永遠に絶交する覚悟で口説きや!」

「冷たいな〜。ママのものは、麻里亜のものっていつも言ってるやん!だから麻里亜のものは、ママのものやろ?!そやから今日からママのことを「麻里恵」って呼んでいいで!」

「あんな!はるは、洋服とか化粧品と違うねん!共有できる訳ないやろ!な、はる!」

ん〜私的には・・・ゴホン・・・

「お母さん、それはちょっと・・・」

「あら、あかんの?残念!ま、そのうち口説くわ!」

「ママ、ほんまに怒るで!」

麻里亜の真剣な顔が愛おしい。

「ま〜娘の嫁入り先も決まったし!ママは帰るわ!はる君またね〜!」

嵐の様な人だ・・・

「はる。ごめんな。強引なママで。でも、はると夫婦になれるなら嬉しい!」

「麻里亜こそ、俺でええんか?」
「麻里亜の事をずっと思ってくれてたんやろ。うちもはるの事しか考えてないで!」

こんな急展開有!

こっちの世界最高!

つづく

「ママ!その10億資金提供したのはるや!株主総会も出てないんやろ!はるは、20%持ってる筆頭株主やで!」
ママが腰を抜かしたのは言うまでもない。
本当に経営はノータッチだったんだ・・・

「はる君・・・はる君!はる君が提供してくれたんか?しかも筆頭株主さん!」

「あ、はい。その時、投資でかなり資産が出来たんで、未来の投資をと思ったときに朝夕ソーラーが新技術の開発が資金難で頓挫していると聞いたんで、僕の会社を通じて申し出ました。」

知らんけど。だって、記憶ないねんもん!

「そうか。そうやったんか。はる君やったんか、うちの救世主は!」

救世主って。

「丁度、投資先を探してたし、未来のある話だったんで」

「あんた偉いな〜!ありがとう!お父さん、病院で投資してくれた人に恩返しできなかったって言うてたの思い出したわ」

麻里亜が間髪入れず

「ママ最低〜!」

「麻里亜!お父さんが死にかけているのにそんな話、頭に残ってなかったやもん!」

「ママらしいわ。はる。ありがとうな。パパの夢を実現させてくれたんは、はるや!」

「ほんま、はる君ありがとう」

いや、泣かれても・・・

「いえ、その時、社長にも会いました。」

「えっ?会ったの?」

と麻里亜が呟いたが、実は。

「スマホの中に朝夕ソーラーの社長と撮った写真があってん!」

と小声でいうと麻里亜は頷ていた。

「そうか〜。会ったんやな。お父さん何も言わないから・・・あ!ちゃうわ。あの日、お母さん、友達と飲みに行ってたわ」

流石だ!流石、麻里亜ママ!

「そや!はる君!麻里亜と結婚して!はる君にあげるわ!」

「娘を物みたいにいうの辞めや!」

ママは、直感タイプなんだろう。

「何言うてんの!こんな良い物件ないで!」
物件て・・・

「はるを土地みたいに言うのも辞めや!」

「ま〜ええやん!で、はる君どうなん?麻里亜との結婚?」

全力で

「嬉しいです!是非!」

と言ってしまったが、麻里亜はどうだ?

「はる!ほんまに?うちでええの?」

「当たり前やんか。麻里亜以外に俺の嫁、誰が出来んねん!」

「ほんま、嬉しい〜!じゃママ、早速やけど区役所行って婚姻届貰ってくるわ!」

おい!早くないか・・・

「娘!ママを誰やと思てんの!ほれ!」

つづく

「ママ、今日呼んだのはな、ちゃんとはるのことを知って欲しかったからやねん」
今までどう思われてたんだろう・・・

「はる君の事は知ってんで。株だけでも大儲けしてるみたいやし!」

「ママ、なんで知ってんの?」

「そりゃ、可愛い娘が付き合う相手がどんな人か調べるわな!」

待て待て、普通調べられんだろ。何者??

「お母さん、そう言えば、会社をされていると前に麻里亜から聞きましたが、今もされているんですか?」
「勿論や!私のオーナー会社は世界一やで!ま、経営はさっぱり分からんから社長に任せてるけどな!」

「えっ?ママが会社のオーナーで人に任せてんの?じゃ『仕事行ってくる』って毎日出かけてたんは何?」

えっ麻里亜の知らない話?
「あ〜、いろいろ習い事が忙しくてな!麻里亜には、仕事っていうといてん!」

「マジか!ママ!それでよう会社のオーナー言えるな!経営に関わってないの?」

「大丈夫や!お父さんが必死に守ってきた会社を最初から支えてくれた人を社長にしたからな!安心安心!」

「のんきやな〜。で、その会社ってパパがやってた電気工事の会社やろ。」

「そやで。でも今は、太陽光で大儲けや!」

麻里亜は訝しげな顔をして

「ママ、朝夕ソーラーの傘下にでも入ったんか?」

と聞いたらお母さんからとんでもない答えが

「あ!その朝夕ソーラーや!パパの会社や」

おいおい!マジか!

「マジでいうてんの?聞いてないで!」

麻里亜は、びっくりと同時に怒りが湧いてきた様だ。

「言うてないもん!金持ちのお嬢ちゃんにはしたくなかったやもん!」

そんな理由・・・

「実はな。お父さんが事故で亡くなる少し前にお父さんと研究チームが微弱な光で発電する太陽光パネルを開発したんやけど、資金が集まらなくって諦めかけたところに資金提供してくれた投資家がおってな。それで今の会社があるんや。どこの誰か、聞いてないけど!」

“それって俺じゃん!”って言うべきか、言わざるべきか・・・

「ちょっと待って、それって10億ちゃう?」

「確かそうや。お父さんが『10億資金提供してくれた投資家が現れた!』って大喜びしてたさかいな。」

「ママ、それって2年前ちゃう?」
「そうやね。お父さんが死ぬ1年ほど前かな〜。なんで知ってんの?」

やっぱり俺だ!でも言えない・・・と思ったら麻里亜がこっちをみて

「はる。はる2年前やんな。10億の投資って」
麻里亜ナイス!

「あ〜、そうだね〜」

何で標準語!

「麻里亜。どう言う事?」

ママがキョトンとして言うと

つづく

「それがやな!うちが作ってん!」

そうだった!この世界の創造主は、麻里亜だった。

「それを日本のある地域でしか取れなくて、それを反重力物質に変える技術も日本の1社しか持ってない。その会社がAMARIA研究所や。市場を独占してるねん!」
「へ〜!ボロ儲けやな!」

「そやねん!実はな。あのうちのマンション、大学がくれたんちゃうねん。マンションのオーナーがAMARIA研究所の所有やねん。はるがビビると思てうそついてもた。ごめん。」
「それは良いねんけど、何で麻里亜に1室与えてくれてんの?って、もしかして!」

「さすがはる!お察しの通りや!」

「社長が麻里亜か!?」
「実際は、CEOや。」

「でも大学生やんな?」

「そうや。まだ、大学生やけどうちの研究機関でもあるねん。その研究結果をAMARIAに反映さえ、AMARIAは、大学に研究費を寄付するって話やねん!実際大学は、AMARIAの傘下にある民間のシンクタンク立の大学やねん。だから学生の学費の80%は、うちの会社で負担してるからどんな家庭の子でもやる気があったらうちの大学入ってそのまま、AMARIAに就職できるねん。そしたら本当に素晴らしい研究者が集まるやろ!」
結局、麻里亜が描いた世界は、どこまでもWIN-WINな世界なんだ。
 

怪獣麻里亜ママ登場

その後、部屋の中を散策していると昔の写真が飾ってあった。
「麻里亜見て!親父とお袋の写真や。こっちは、隆と俺。これは誰だ?」
見覚えのない女性の写真がある。
「どれどれ?あ〜それ、うちのママや」
は?意味不明なんだけど

「何で?麻里亜のお母ちゃんの写真がここにあんの?」
「浮気避けにうちが前住んでたマンションに置いてん!」

脇に手を置き、仁王立ちして言った。

「浮気避けにママの写真かいな・・・」

信用されてないな〜・・・

「そや!うちのママ、怒るとメチャ怖いねん。それをはるも知ってるから置いといた!」

「ママの記憶がぼんやりしかないな〜。前の世界で一度だけ、会って挨拶したやんな?」

「ん?もうすぐ来るよ。呼んだもん!」

「来る!何で?」

「いやな、“はる君に会いたいわ〜”言うてたんやけど、はるの正体暴いて悪いやつやったら麻里亜を別れさそうと企んどると思うねん。そやし、ここに呼んだら一石二鳥やと思てな!」

一言相談して欲しかったけど、そこが麻里亜たる所以。

程なくしてチャイムが鳴り、玄関までお出迎えして

「ま〜!はる君久しぶりやね〜!ここ、はる君の家!?広いね〜!」
そう言ってさっさと入ってくるところは、麻里亜も血だ。

「お母さん!お久しぶりです!」

つづく

「なにや!?タコ屋?」
寒い空気になったのは言うまでもない。
「はる、投資で儲けてんねん!」
「投資?株か。なるほど!」
「株だけちゃうよ。FX、仮想通貨、不動産、金いろいろや」
麻里亜が自分のスマホで何やら計算を始めた。
「これと・・・これを足してと・・・!出た!」
「お化けでも出たか!」
「夏なのに寒いわ〜」
「昨日3000万円損して、今日1億取り返している計算になるわ。今月既に+―8,000万円やわ」
「ん?これは、朝夕ソーラーに事業資金を提供したらしいな。10億円って書いてあって、そこの株を20%所有してるやん!大株主やん!」
「朝夕ソーラー?」
「ソーラーパネルの会社でな、昨年に月や星の灯りみたいに薄暗い光でも発電するソーラーパネルを開発して、世界で爆発的に売れて1年で8兆円企業になった会社やねん!投資した日時を見たら2年前になってるから丁度、開発が資金難で頓挫した時やな!今の株価からしたらいくらなんやろ!」
こっちの俺は、凄い投資家だった。

もう一つあるで!ステロ社・・・あ!どこでもドアや!」
「どこでもドアってドラえもんの?作ってる会社があんの!」

真剣に考えている人がいる事にもびっくりだからこっちの俺の先見の明には驚かされる。
「まだ、開発途中や。でも15%株持ってるやん!はる!配当金だけでもかなりの金額やで!いつの間にそんなことしてたん!ビビるわ!そろそろ、嫁にしてもらおかな〜!」

それは全然ありがたい。

「ステロ社に投資しているということはやで!ドラえもんにも投資してるってことやな!」
「ドラえもん?!作ってんの?」

「いやまだや。でもな、4次元時空を解明したステロの社長、アーロン・ミスクはマジでドラえもんの4次元ポケットを作ろうとしてんねん。」
こっちの世界は、元の世界より遥かに科学が進み、スマホが約20年早いだけではなく、4次元時空を現実に作り上げている会社が存在していた。
「こっちはすごいな〜!?って、あれ何?」
なぜか車が空を飛んでいる。
「あ〜あれな、ちょっとまだ高いねんけど、空飛ぶ車や。」
「ええ!!そんなもんまで!」
カルチャーショックも限界・・・
「どうやって飛んでんの?やっぱじぇっとエンジンか?」
「ふっふっふっふっふ!」

何とも不敵な笑みを浮かべ衝撃の事実を知ることになる。

「あれな、空気で飛んでんねん!」
「空気?」
「そう空気や。実際は、方向転換なんかに使ってるねんけどな、宙に浮くのは、反重力物質の発明がきっかけやねん。」

「反重力物質?そんなもん、地球上にあるんか」

つづく

そこは、丸太町の30階建のマンションだった。
見上げると麻里亜のマンションほどでは無いけど、それなりにゴージャスマンション!

「俺、こんなとこ住んどったんか!?何して儲けてんねんろ」
「知らん?ねんけど・・・ま〜入ってみよ!」
「えっ?麻里亜にも何してんのかいうて無いの?」
「聞いたらコンサルしている言うてたけど、知らん?!」

含みのある言い方だが・・・
エレベーターで30階へ。
「ここや!スマホで開くねん!」
スマホをかざすと“ピピッ”と鳴って鍵が開いた。
「お邪魔しま〜す!」

「はるの部屋やで!」
麻里亜が馬鹿笑いする。

自分の部屋なんだろうけど、見覚えが無さすぎて違和感・・・

「めっちゃ部屋ひろ!」
5LLDKの広い部屋。

「はる!スマホがあるわ。」
そう言って麻里亜が画面をこっちにむけて
「開いた、どれどれ・・・」
なぬ!開いたってどう言う事だ???
「麻里亜何したん?」
「スマホのロックを解除したんよ。顔認証で開くからな!」
全く異世界・・・言っている意味も何もかも謎・・・

「お!オンライン通帳見つけたで、どれどれ・・・」
そう言って画面を叩いている。
「はる!こっちのはるは堅実にお金貯めてたみたいやで!」
「どれどれ?」
見てみると8,000万円が入ってた。
「えええええ!!こっちの俺、偉いやったな!」
「ほんまに!これで当分は生きていけるな!ん?待って、通帳いっぱいあるで!」
こっちは、全部スマホに通帳が入っているらしい。
5社の銀行の通帳があったようだ。
「はるすごいわ!総額10億円持ってるわ!後の人生遊んで暮らせるやん!」
麻里亜が目をまんまるにしてこっちを見たと思ったら
「はは〜ん!それではる!いつも余裕やったんやな!この部屋、実は今まで1回も招待してくれへんかったねん!それも賃貸で友達の持ちもんや〜言うてたんやで!」
「いや〜、何でやろな〜・・・」
「ま〜ええわ。うちもそれなりにお金持ちになったしな!これからは、特許料だけで生きていけるし!」
「でも、コンサルで10億も貯めれる訳ないやんな。どうしたんやろ。」
麻里亜がスマホを指差して
「これや!」
と叫んだので
 

つづく

「毎回、すみません。次は、ちゃんと払わせてくださいね!」
「いえいえ、起こし頂けるだけで私共は、光栄でございます」
麻里亜は、かなりVIPというか崇拝されている感じ?
「麻里亜すごいな!」
「そやろ!」ってウインクした。可愛い♡
「そやはる!ここは携帯電話無いと不便やねんか!」
「携帯電話?」
元の世界では当時、やっと携帯電話が世に誕生したが、とても高い通話料で一般人が手にできるレベルではなかった。
「これや!」
見せられたのは、向こうの世界でかなり後に出てくるスマートフォンだったが、当時の私は知る由もなく。

「何これ?これが電話なん?」
「カルチャーショックやろ!これが電話やねん。電話だけちゃうよ!持ち歩けるパソコンみたいなもんや!それとこれ!」
麻里亜の腕に巻き付いているのは、時計でしかない。
「時計やん」
そういうと、あくどい顔をして
「これな、スマートウォッチって言うねん。」
これを書いている2022年では、当たり前に普及しているものだが、ここはまだ、1990年なのでカルチャーショックでしかなかった。
「これで歩数、心拍数、血圧とか時計だけやなくて、体調管理も出来るもんやねん。」
全く意味不明だ。原始人が現代にタイムスリップしたらこんな気分なんだろうか。
「なんやねん!こっちは、そんなに科学が進んでんのか!!」
「びっくりやろ!でもな、これで全ての支払いが可能になるねん!」
何とも進んだ世界が繰り広げられている。ついていけない・・・
「はるさ〜。うち1回しか呼んで貰ってないねんけど、こっちのはるの家があるねん。」
「俺の家?実家?」
「ちゃうちゃう!マンションやねんけどな、はる、鍵なんか持ってる訳ないからな〜」
そりゃ持ってない。はず・・・
「な〜麻里亜、こっちの俺が持って歩いてたもんってどうなるの?」
「ん〜消えた状況にもよるけど、はるの場合、朝やから多分家やねん。」
確かに早朝、丸太町の神社で起こったからそりゃ家だわな・・・
「ん〜ん!待って!そういえば、一昨日の夜にはるからLINE来てたの忘れてた!」
麻里亜が見てみると
「はる!部屋に入れるかも知れんで!部屋の鍵を変えて、スマホで開く様にしたから麻里亜にも鍵を送ってきてくれてんねん!」
「スマホが鍵?スマホで開ける?刺すとこでもあるんかな〜?」
「ちゃうちゃう!多分、wifi経由で開けられるやつや!行ってみよ!」
そう言って電車に飛び乗った。
「ここや!」
 

つづく

そう言って話しだした。

「まず、この世界に戦争や紛争、飢餓はないねん。」
「そうなん?」

ある意味、みんなが望んでいた世界だけどこうもあっさり作れるのはすごい。

「200年前くらいまでは、戦争があったらしいけど、最後の大戦で全世界のトップが集まり、戦犯裁判をしないことを条件に武装解除と同時にEPを作ったねん。EP(Earth Parliament)国際議会やねんけど、前の世界でいう国連のもっと影響力の強い版やね。で、このEPにのみ軍隊がある。全世界の精鋭が集まって最強チームを組んでいるけど、もし紛争があったとしたら前線で戦うのは、ロボット。これがまた、素晴らしく強いからどの国も軍隊を持たないねん。軍隊を持つことは、違法になり、国自体が消滅してしまう」

「消滅って?」

「EPの総攻撃」

「えっ国全部?例えば、ロシアが持ったら?」
「例えばだけど、ロシアや中国みたいに広大な土地も持っていても20秒で砂漠になる。ちなみに日本は、1秒弱。だからどこも持たないし、持とうとすると国民から暴動が起こるからどの国も作らない。」

「えっ?国民も全員消滅何?」
「まず、有り得ないけど、そうなれば、そうなるな。だから官僚は国民を監視し、国民は官僚を監視しているという感じやね。政治も100%透明やねん。隠し事なしや!」

「EPの総攻撃は、どうやって決まるんや?」
「主要8カ国のトップが同時に”GO”出したらやねんけど、主要8カ国は、193カ国のトップの推薦でなるねん。で、8カ国のトップには、1カ国につき27〜8カ国が振り分けられていて、この過半数のGOがなければ、そのトップは押せないねん。もし、有事が必要になった場合3分以内に決定される様になってるねん」
「それは、どの国も絶対に持たへんな」
「そやろ!」

笑顔で話す話ではないが、笑顔の麻里亜がちょっと怖かった。

「でも麻里亜、絶対ないとは言い切れないんちゃう?」
「前の世界では有り得ないやんな。でもな、こっちでは全然有りえるねん。簡単に説明すると、200年前の大戦が終結した時に全世界の協定で戦争とか紛争とかの歴史を子供たちに教るけどその結果、世界がどうなったか、なぜ今の平和な世界に至ったかを重点的に教える事で合意され、差別などの人権教育も廃止。その代わり、全世界の全民族は、家族と同じ大切な存在で有り、みんな一人一人が互いに協力し合って世界は成り立っていると教えたねん。心の教育やね。」

ざっくりだけど何となくは理解できた。麻里亜らしい世界だ。

さんざん食べて
「もう、喉まで詰まってるわ!」
麻里亜が笑いながら言ったので
「腹いっぱいや!余は満足じゃ!」

と返し、大笑いした。

すると店長が現れ
「上野様、ご満足頂けましたでしょうか?」
「はい!ご馳走様でした。いつも間違いのない美味しさです!」
「ありがとうございます。本日のお会計は、私の奢りですのでどうぞまた、お越しください」

つづく

麻里亜の笑顔が愛おしかった。

「な〜はるの好きな中華食べに行かへん?」
「中華!いいね!四川がいいな!」
「よっしゃ!行こ!」

俺の中では、街の小さな中華屋をイメージしていたが・・・

「ま、麻里亜・・・さん・・・ここ・・・」

「四川の中華といえば、ここや!」

「何もそこまで本格じゃなくてええよ・・宝都ホテルやん・・・」

麻里亜の金銭感覚・・・無理してるのか、素なのか・・・

「ええから行こ!」

いかにも高級ホテルというロビーを横切り地下へ降りると何ともな門構えの中華料理店

「いらっしゃいませ。ご予約はされていますか?」

「いえ、してませんけど、席空いてます?」

“麻里亜なれているな。”

そこに店長らしき人が現れ

「上野様じゃないですか!お久しぶりです!どうぞ!席をご用意致します!」

えっ・・・・・・・・・・・・・・・上野・・・様?・・・

「知り合いか?」

「ちゃうねん。うちの記者会見、ここでしてんか。その後、教授とここへ来てんな、そしたらここの店長が『時の人が来た!』いうてVIP待遇してくれて、写真撮りまくられて「いつでも来てください!VIP待遇させて頂きます!いうからたまに来るねんけど、うまいことCMに使われて「あの上野麻里亜先生ご用達」ってホームページに顔写真付きで載せられたんよ。」

「なんじゃそりゃ!」

「教授も『いいじゃないか、化学の発展を祝ってくれているんだ』って言わはるから“甘えとけ”という言葉やと思て来るねん!」

間も無く、料理がいろいろ来た。流石に全部美味しいが中でも麻婆豆腐は、絶品!
「めっちゃ美味いな!ここの麻婆豆腐世界一ちゃう!」

「そやろ!はる好きやと思たわ!」

「上野様。また一枚、よろしいでしょうか?」

店長がデジカメ構えて満面の笑顔で言った。

「いいですよ!」

「蓮華持って頂けますか?はい、行きま〜す!ホアジャオ!」

“何でホアジャオ?”

「ありがとうございます〜!今回も載せさせて頂きますね〜!ごゆっくりお食事なさってください!」

そう言って、奥へ入っていった。

「あれでええの?ホアジャオって(笑)」

「とんがった口がいいねんて」って小声で

「ちょっと変態やろ」

確かに。何かを想像させるな・・・

「ま、これで食事代タダや!」

麻里亜は笑顔で頬張ったって

「やっと話せるわ。こっちの世界の話をいろいろしとかないと困ることがあると思うから」

つづく