#若い時に買った苦労:【柔道坊部物語:ある土曜の夜の出来事】 | 3587-3823のブログ

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【柔道部物語:ある土曜の夜の出来事】

 4年生でマネージャーをしていた時のお話です。

 我々が暮らしていた、体育寮の各部屋は、廊下を中心に左右に部屋があり、入口を入ると6畳程の広さの奥に窓があります。

 この6畳間の中に体と態度のいかつい男子が2~3人で暮らしています。

 寝る時は、上級生から窓に近い方に布団をひいて、布団が重なる部分は、上級生の布団を上に掛かる様にし、入り口に近い方に下級生の布団を準備します。

 布団の準備は、1年生の仕事で、1年生のいない部屋は、手の空いた1年生が準備をします。

 夜の点呼(22:00)も終了し、土曜日の夜は、ほとんどの3~4年生は、外出してしまいますが、お金の無い自分の様な貧乏学生は、寮の部屋で飲み会やTVのある部屋に集合して、夜を過ごします。

 夜も更けて、そろそろ寝る為、布団に入り、うとうとした時に、突然、窓のカーテから、3年の後輩が飛び出してきました。

 突然の出来事で、死ぬほどびっくりしていると、後輩は、涙を流すほど笑い転げて、満足した様子で部屋を出て行きました。(先輩を先輩とも思わない、失礼な後輩です!)

 自分は、仕返しをする為、後輩の部屋に行くと、まだ、戻っておらず、他の部屋で先程の出来事を自慢しておりました。

 各部屋の入口横には、押し入れがあるので、部屋の電気を消して、押し入れに10分程隠れていると、先程の後輩が戻ってきました。

 暗闇の中、押し入れから突然飛び出して驚かすと、後輩は、腰を抜かし、口をパクパクしながら、瞳孔が開いていました。

 仕返しが大成功し、満足して部屋に戻り布団に入り、しばらくすると、寮中に響き渡る程の大きな悲鳴が聞こえてきました。

 どうやら、先程驚かした後輩が、悔しさのあまり、他の部屋に忍び込み、大きな体を極限まで小さくして、机の下に潜んでいました。

 しばらくすると、部屋の主が戻り、寝入った所に机の中から、そっと出て来て、足を掴んだ様で、掴まれた後輩は、死ぬほどびっくりして、腰を抜かし悲鳴を上げながら廊下に飛び出て来たようです。

 20歳を過ぎた、大人のくせに、小学生の様な事ばかりしていた、昭和の終わりの懐かしい思い出です。