中国現代文学は1915年に雑誌「新青年」(元は「青年雑誌」という名前の雑誌)が出版されたことから「新文化運動」が始まったとされています。
しかし、この本では「新文化運動」という呼び名は自分たちが付けたものではなく、反動派が勝手に付けた貶意のあだ名であり、それを逆手に取って自分たちは「新文化運動」という名前を使うようになったということが紹介されています。
今となっては五四新文化運動の発生史を明らかにするために、歴史の場面を再現することは不可能ですが、作者は細かな事例を深堀りすることによって徐々に五四新文化運動の姿を立体的に表そうと努力しています。
前期の授業で五四新文化運動について講義を受けた時、教官からこの本を紹介されました。とりあえず積み残しすることなく夏休み中に読み終えたのは僥倖でした。
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書 籍 名:《另起的新文化運動》
作 者:袁一丹
出版社名:三聨書店社
出 版 日:2021年10月 第1版
2022年 5月 第2次印刷
自己評価:★★★★
文 字 数:326千字/計62,414千字
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