1961年香港の国際電影懋業有限公司によって製作された喜劇映画。

 

香港人が広東語で、大陸人が北京語で演技し、中国の南北の内どちらがより素晴らしいかを競い合う映画です。

 

広東人の張三波と外省人の李四宝は共に洋服店を経営し、同じアパートメントに住んでいますが、お互い商売の取り合いばかりで、また南方人と北方人は生活習慣が違うため争いが絶えません。

 

そこにそれぞれの娘の結婚話が絡み合い、コメディーを繰り広げます。「南北和」という言葉は、最終的に両家の仲が改善し、共同で設立した洋服店の名前となります。

 

この映画が好評を得て、姉妹作品として《南北一家親》、《南北喜相逢》が製作されましたが、個人的には張愛玲が脚本を書いた《南北一家親》の方がテンポが良くて、間合いの取り方が上手なように思いました。

 

香港では北京語を使った映画を製作する時期もあったのかと、改めて理解した作品となりました。当時の香港の風俗も興味深く拝見しました。