今年10月からの東京公演、そして12月に大阪・福岡、来年1月に静岡・北海道へ続く「ミス・サイゴン」の製作発表動画を見ました。


新キャスト中心で当初は少し不安もありましたが、その心配はまったくの杞憂でした。皆さんとてもフレッシュで、しかも確かな歌唱力を持っていて、一気に期待が高まりました。


何より、全体の雰囲気が明るく楽しそうなのが印象的で、昨年の「レミゼラブル」の会見で感じた陰気な雰囲気とは対照的。作品としては悲劇にも関わらず“陽”の空気をまとわせている点が、とても好ましく感じられました。


動画の中でも特に心に残ったのは2曲目の「時が来た」。キムがタムを守るためにトゥイを撃った直後のあの場面は、初演以来、何度触れても、海外で外国語で見ても、いつも胸が締め付けられます。


今回もやはり、音楽が流れた瞬間に感情が一気に押し寄せてきて、思わず涙が込み上げました。製作発表でこの選曲、見事な企画だと思いました。

 

キャストの魅力もそれぞれ際立っていて、エンジニアは駒田さんの懐の深さ、東山さんの色気、桐山さんの隠しきれない優しさと、三者三様の個性に惹かれました。


キムは初演の本田美奈子さんが自分の中では特別な存在ですが、今回の屋比久さん、清水さん、ルミーナさんもそれぞれ鋭く心に届く歌声で、どの方で見ても当たり🎯だと思いました。


クリスは甲斐さんのビジュアルと存在感の強さ、小林さんの明晰で伸びやかな声の響きがとても魅力的で、どちらの回も生で見たくなりました。ジョンもチェ・ウヒョクさんのイケメンぶりと、金本さんの圧倒的な歌唱力とで、こちらもお好み次第という感じですね。


そして何より、この作品で個人的に一番心を揺さぶられるキャラクターのトゥイは、岡さん、吉田さんともに懸命に役に向き合っている様子が伝わってきて、きっと思いきり泣かせてくれるだろうと期待が高まりました。


1992年の日本初演から来年で35年。アンサンブルにも当時まだ生まれていなかった方も多いはずですが、こうして新しい世代に受け継がれていくことはとても意義深いことだと感じます。改めて音楽の力と作品の強さを実感しましたし、この新しい「ミス・サイゴン」を心から応援したいと思いました。