月組公演、三度目の観劇が叶いました。結局、三回全て立ち見でした。今日も私の立ち見の前の座席の人は幕間に眠かったと大声を上げてました。無神経ですが、仕方ないかな~です。

千秋楽まで残り一週間となり、やはり、月城さんと海乃さんが痩せられたように思いました。退団公演は急速に頬がこける人が多いのですが、健康第一で、無事な完走をお祈り致します。

お芝居は凛城さんが休演で、結局、3日目からの代役が継続になりましたね。ショーは幕開きの110周年を記念する過去ポスターの連続動画が無くなったようですが気のせいでしょうか。

作品の詳しい感想は割愛しますが、今回も私はこのお芝居のしっとりした雰囲気に何度も涙を誘われました。

特に月城さんと海乃さんが二度目に「丘」へ行く場面が大好きで、意訳ですが、二人が互いにリラックスして、何でも話が出来るのは貴方のおかげと感謝する会話が心に沁みるのです。

多分、ここはハラハラドキドキがなく、静かな場面なので若い観客には睡魔に拍車がかかる頂点だと思うのですが、年をとった私にはとても心に響く台詞で、お二人の明るく、そして、少し愁いを帯びた姿の美しさにも見惚れてしまうのでした。

長い人生、様々な出会いがありますが、最も大切と思うのは自分をリラックスさせてくれる人の存在。幸せとは実はこういう身近な日常にこそ潜んでいて、自分を笑顔にしてくれる人の存在が何よりも有り難いことだと私は思っています。

そんな人と、それこそ、病める時も、健やかなる時も、同居別居、家族友人に関わらず、ずっと付き合いが続くよう、その人の存在やその人と出会った奇跡に感謝し、改めて、そういう人を大切にして、そうする事で更に自分も幸せになると、この作品の月城さんと海乃さんを見るたびに思うのでした。

それにしても、正塚先生は、なぜメアリースチュアートの心臓を発掘するとか、降霊術とか、少し奇異な題材にしたのでしょうね。何気ない日常の幸せを描くため?かもですが共感を減衰させたようで、それが狙いかもですが…。

ショーは久しぶりに見ると、初見時の感想と違って、作品の構成としては少し物足りなく感じてしまいました。次の全ツでの水美さんの加入による刺激が楽しみになりました(あ、その時は月城さんはおられないのですね、寂しい)。

とは言え、出演者は初舞台生も含めて全員が全身全霊で、やはり、月城さんのラストスパートが素晴らしく、月城さんは良く見ると登場されるたびに髪の毛の色が黒→金→黒→金と変化していて、さらっと演じているようで、男役としての美の探求が半端なくて、さすがだと感嘆しました。

余談ですが、作中の♪ムーンリバーを聞いて武庫川を想像したという女性がいました💦。オードリーヘップバーンが映画ティファニーで朝食で、ギターを弾きながら歌った曲です。物語の舞台はNY。この名画を見ていない人も多いのですね。

観劇後に月城さんの特別展示も拝見しました。友の会カードを提示すると250円。殿堂入りされた方々の展示も見応えがありますし、本当にお得感満載。幸せな観劇になりました。