最近、観たもののうち何が面白かったかと聞かれれば、韓国で観た「モンテクリスト伯」を真っ先に挙げたい。主軸は復讐劇ながら、内実、古くさいと言えるほど、純粋な恋愛ドラマで、芸術的雰囲気がとても心地良かったのでした。

 なぜ、これほど韓国作品に魅了されたのかを考えると、第一に韓国俳優の歌唱力と身体能力の高さ。第二に機知に富んだ大掛かりな装置が組める膨大な資金力。第三は、私が観劇の主軸としている宝塚がスッキリせず、混沌としたままだからです。

 三番目の問題の原因ですが、これは言うまでもなくパワハラ問題。本当に早く劇団幹部とパワハラ組上級生はご遺族に贖罪し、安寧な気持ちで宝塚を観られるようにして貰いたい。

 劇団発表がないので、贖罪したのか、してないのか、我々一般人には分からず。しかし、少なくとも先日のご遺族側会見の時点では全く前進していないどころか悪化しているのは明白。

 パワハラ上級生はパワハラをした意識がないので謝らないのだと思うが、もしかして、パワハラ上級生達は遺族達こそ、自分達に謝りに来い、とでも思っているのかも、と、思うほど、これほど長期間、贖罪しないのが本当に人間として異常。

 更にパワハラ上級生擁護派ファンの常軌を逸した発言も止まらず、例えば「一人の命は尊いが多くの生徒さんの夢を奪った事は私は絶対許せない」と残忍なブロガーからの故人を貶める暴言もある始末。偏執で劣悪で非常識にも程がある。

 悪いのはパワハラ。パワハラさえなければ、このような事になっていないのを本人達も擁護派ファンも、社会人なのだからそろそろ認識すべき。社会性が無さすぎ。こういう心ない失態が社会からの蔑視を誘発している事に気付け❗と言いたい。

 最近、多いのはパワハラ組の下級生が可哀想だから公演しろとの意見。安直に公演復活しろと言うが復活させたいのなら、先ずは座頭の松風、芹香、傷害又は過失傷害犯の天彩が公式に贖罪すべきと声を挙げるのが正しいはず。

 贖罪なしで安寧な観劇、安全な公演の運営はない事に何故気付かないのか。盲目的過ぎる。

 誰にも間違いはあり、それを謝るか、謝らないかで、人間性の差が出るのは言うに及ばず。謝らないからマスコミや世論の攻撃が止まらないわけで、次に進むためには贖罪ありき。贖罪なしでの公演再開は火に油を注ぐ結果を招くだけ。

 パワハラ組の上級生は自分達がパワハラ犯だと気づいていないようなので、私は贖罪したと報じられるまでパワハラ組と呼ぶし、パワハラ休演の明示も続ける予定。

 贖罪しない連中、その擁護派ファンは、まるで井の中の蛙。いや両生類のほうが周囲の空気を体感する力があると思う。

 改めてご遺族のコメントを真摯に熟読して、パワハラ上級生達、その擁護派は自分達が何をすべきか、全ての矛先を劇団に仕向けて責任逃れせず、同じ宝塚でもパワハラ組にだけで悲劇が起こっている事を胸に手を当てて考え直して欲しい。


ご遺族のコメント(2023/11/10)

「娘の笑顔が大好きでした。その笑顔に私たちは癒され、励まされ、幸せをもらってきました。けれど、その笑顔は日に日に無くなっていき、あの日、変わり果てた姿となり二度と見ることが出来なくなってしまいました。

 くりくり動く大きな瞳も、柔らかい頬も、いとおしい声も、何もかも私たちから奪われてしまいました。『どんな辛いことがあっても舞台に立っている時は忘れられる』と娘は言っていました。けれど、それを上回る辛さは、忘れられる量をはるかに超えていました。

 宝塚歌劇団に入ったこと、何より、宙組に配属された事がこの結果を招いたのです。本当なら、今年の夏に退団する予定でしたが、 突然の同期 2名の退団の意向を知り、新人公演の長としての責任感から、来春に延期せざるを得なくなりました。それは、娘自身の為ではなく、自分が辞めたら 1人になってしまう同期の為、そして下級生の為でした。

 あの時『自分のことだけを考えなさい』と強く言って辞めさせるべきでした。なぜそう言ってやらなかったのか、どれだけ後悔してもしきれません。

 大劇場公演のお稽古が始まった 8月半ば以降、娘の笑顔は日ごとに減って辛く苦しそうな表情に変わっていきました。それは、新人公演の責任者として押し付けられた膨大な仕事量により睡眠時間も取れず、その上、日に日に指導などという言葉は当てはまらない、 強烈なパワハラを上級生から受けていたからです。その時の娘の疲れ果てた姿が脳裏から離れません。

 傍にいたのにもかかわらず、切羽詰まっていた娘を救えなかったというやりきれない思いに苛まれて続けています。劇団は、娘が何度も何度も真実を訴え、 助けを求めたにもかかわらず、それを無視し捏造隠蔽を繰り返しました。

 「心身共に疲れ果てた様子の娘に何度も『そんな所へ行かなくていい、もう辞めたらいい』と止めましたが、娘は『そんなことをしたら上級生に何を言われるか、何をされるかわからない、そんなことをしたらもう怖くて劇団には一生行けない』と涙を流しながら必死に訴えてきました。
 
 25歳の若さで、生きる道を閉ざされ、奪われてしまった娘の苦しみ、そして、あの日どんな思いで劇団を後にしたのかと考えると、胸が張り裂けそうです。

 私たちは、声を上げる事も出来ず、ひたすら耐え、堪え、頑張り続けてきた娘に代わって、常軌を逸した長時間労働により、娘を極度の過労状態におきながら、これを見て見ぬふりをしてきた劇団が、その責任を認め謝罪すること、そして指導などという言葉では言い逃れ出来ないパワハラを行った上級生が、 その責任を認め謝罪することを求めます。」