「僕はこう思わずにはいられない。時が巻き戻せたら」

これは2021年12月公演、れいまど御披露目作品であり、二人の作品では最も大好きな「元禄バロックロック」のプロローグでの聖乃さんが演じたタクミノカミの印象的な台詞の一つ。

今週の文春最新号を立ち読みしました。私はこの台詞が頭をもたげました。「あの頃に戻れたら」と嘆いても仕方ないのですが。

もしも、2月に、いや、10月、11月、それこそ、12月に入ってからでも構わなかった。宙組上級生が過密した日程の中、彼女にヒドイ事をしたと後悔と謝罪を公に顔を出して会見していたら、今頃、ここまで全マスコミから叩かれる事にならず、違う光景が広がっていたに違いないと思わずにはいられずです。本当に悲しい。

今号の詳述は避けますが、政治とカネの問題の影に隠れているとは言え、特に二週続けての小池攻撃はこれからの宝塚を思うと宝塚へのダメージ力は屈指だと思っています。

役を得るための裏金問題は古今東西、それこそ、シェークスピアの時代から、どの国にも、どの分野にでも存在する話であり、脱税疑惑など問題は大きいものの驚きは小さいのですが、

それを小池氏攻撃に用いたのが周到。先週号の小池氏のセクハラ記事はテレビでも報道されないほどのキモち悪さで、それに続く今号の裏金問題は小池氏の裏の顔を暴くに充分なネタ。

今回、文春の突撃取材に裏金授受を認めた宝塚幹部もいて、小池氏は「ひええー」と逃げて、前号のセクハラ記事の異議申し立てをするわけでもなく、これは暗に認めた証左に取られかねず、

初演「ヴァレンチノ」から小池作品を愛してきた私にもダメージが大きすぎて、作品に罪はないものの、裏切られた思いで、腹立たしく、残念で、虚しく、時々泣けて来るし、混沌とした年末に陥っています。

ダイハツが不正検査を謝罪しましたが、宙組上級者も早く謝罪会見をして欲しいです。

宙組上級者擁護派の自称・元文春記者が、松本人志のように宝塚も文春を訴えろと煽ってますが、大半の宝塚ファンが望んでいるのは、ご遺族のお気持ちに沿うことであり、

世論と戦う事でないと思います。不思議なのは、吉本興業も宝塚も、何故、本人が表に出ないんでしょうね。自分の口で話をすべきと思います。

松風氏のお花代の最低一万円にも辟易しました。最悪。それでも、きちんと謝罪すれば、宝塚へのバッシングも最小化されると思うので、今年もあと3日、英断を期待するばかりです。

因みに、来年2月に映画「ジャンヌ・デュバリー」が封切予定。「PAGAD」で天彩氏がデュバリー夫人を好演してました。こんな事になっていなければ12月末には凄いデュバリー夫人に完成していたはず。弊演のショーでも彼女が稀有な歌唱力で芯になる場面もありました。時が巻き戻せたら、過去を書き直せれたら、と思わずにはいられずです。