雪組新人公演、当日券は同日の13時本公演分より早い段階で完売しました。凄い人気でした。そして、期待以上の見事な舞台でした。感動しました。最近の新公はレベルが高くて驚きます。

 二幕を1時間50分に圧縮。ヌードルスの独唱からスタート。子供時代は簡単なファットモーの台詞とマイム的な描写に変更して20分短縮、その後、青年時代、ヌードルスの出所からほぼ全て網羅。大階段のデボラのレビューもありました。

 演出は竹田悠一郎さん。グランドホテル、オーシャンズ11、ファントムの新公も担当されたそうです。本公演にない台詞やBGMも入れて巧い構成でした。阿片窟でヌードルスが記憶に苛まれるところのマックスの顔が火傷で爛れている変更も良かったです。

 これを見ると、正直、この作品は本公演も一本立てでなく、ショーとの二本立てで充分だと思いました。ギャツビー並みの名場面集に思えました🎉。


 主演(望海さん)の諏訪さん、若い頃の姿月さんを彷彿しました。熱唱しなくても深い歌声が自然に出る。歌に感動し泣いた新公は久しぶりでした。

 マックス(彩風さん)の縣さん、迫力迫真の演技で華もありました。カッコ良かったです。

 ジミー(彩凪さん)の彩海さん、声も良く通り、可愛い笑顔が更にジミーのキレた狂気を倍加。

 キャロル(朝美さん)の彩みちるさん、女の哀しい性が滲み出て、ちょっとコケティッシュなあーさと違ってさすが娘役でした。

 ヒロイン(真彩さん)の潤花さん、歌は本役にかなわないけど、大女優然として好演。

 ニック(綾さん)の星加梨杏さん、とても爽やか。スタイルも良く、軽やかで◎。

 他にも触れたいちょっとした台詞や動きが巧い方が多くおられて、芝居の雪組、優等生の雪組、望海イズムが継承されていて嬉しかったです。チームワークの勝利です。

 二幕のラスト、早い段階で拍手が巻き起こりました。本公演は望海さんが銀橋ソロを歌い、銀橋を渡りきり、幕が降りてくるタイミングで拍手が起こるのですが、この日は諏訪さんが歌い切った、ほぼその直後から拍手が起こりました。感動的な光景でした。

 私もスタンディングをしたい衝動にかられました。それぐらい諏訪さんは見事でしたし、雪組新公メンバー全員、素晴らしかったです(実際には、私は立ち見なのでスタンディングで拍手を送りました)。

 諏訪さんの終演挨拶も適切でした。本当に芝居や歌やこの作品が好きなんだという素直な気持ちが感じられました。彼女のお母様もジェンヌなんですね、歌の教室をやってて、卒業生に瞳子さんもいると、ネットにありました。歌うまの逸材ですね。これからの雪には貴重な戦力ですね😀。

 この作品がこのメンバーに出会った幸いを慶びたいと思います。